“本当に効果のある医薬品としてのまつ毛美容液”として今やまつ育界隈では定番のルミガン。
「間違って肌に垂らせばそこから毛が生えてくる」というくらい強力な薬だからか、最近は「頭皮にルミガンを使ったら髪の毛も生えるの?」と考える方も多いようですね。
確かにまつ育には絶大な効果を発揮するルミガンですが、果たして髪の毛まで生えてくるものなのでしょうか…?
【結論】ルミガンは髪の発毛にも効果あり
まず結論から言ってしまうと、ルミガンの髪の毛に対する効果はまだ明らかになってはいません。
…が「頭皮に使っても生えるのでは?」と思ったのは研究者も同様のようで髪の毛に使用した研究はすでに様々な国で行われています。
しかも、その多くでは有効性を示唆する結果が得られていて…
3つの濃度のビマトプロストはいずれもヒトの頭皮の毛包を刺激し、器官培養においてより速く成長させた。
引用元:https://faseb.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1096/fj.12-218156
なんとルミガンの製造元製薬会社であるアメリカ・アラガン社の研究でも
ルミガン3%はミノキシジル5%と比較して毛髪成長がわずかに優れていると思われる。
引用元:http://ir.allergan.com/phoenix.zhtml?p=irol-eventDetails&c=65778&eventID=5206702
と公表されるなど、ミノキシジルにも匹敵する発毛効果が明らかになってはいます。
ルミガンの毛穴に作用するメカニズムから考えても、研究段階ながらルミガンは薄毛に対して高い有効性があると考えて良いとは言えるでしょう。
ただし頭皮に薬を
使うのは非推奨
しかし、残念ながら現状ルミガン(などのビマトプロスト製品)を髪の毛に対して使用するのは推奨はできません。
とはいえ「発毛効果があるかもしれないのに使えないとはどういうこと?」と納得いかない方も多いと思うので、詳しく説明してまいります。
使ってはいけない理由その①
まず一番大きな理由は広範囲に使う分副作用のリスクが高まることです。ルミガンを塗って使う場合の副作用は以下の通りですが…
- 充血、かゆみ、発赤
- 塗布部位の色素沈着
- かさぶた、膿
- アレルギー反応
1日1適でもこれだけの副作用リスクがあるわけで、軽度で必ずしも出るわけではない…とはいえ頭皮に使った場合の影響は少々気になります。
頭皮全体にとなると使用量も5滴(5倍)では済まないでしょうし、投与量が増えるにつれ副作用の確率や程度が増えていくのは言わずもがなですよね。
使ってはいけない理由その②
また、副作用の中でも特に懸念されるのが皮膚に付着した際の色素沈着で、露出度が多い部分で皮膚が赤黒くなると病的に見えてしまうデメリットが考えられます。
せっかく審美性を高めるために治療をしているのに副作用で逆に損なわれてしまうようであれば元も子もないですよね。
発現度は3%程度と低く使用をやめれば元に戻る副作用ではあるので薄毛の進行度が低い場合ではさほど問題にはならないとは思われますが、起きてしまってからでは遅いので一応知っておく必要はあるでしょう。
「カツラを着用せざるを得なくなった…」となる前に狭い範囲でテストしてみるなど薬との相性は事前にチェックした方が良いかもしれません。
使ってはいけない理由その③
また、ルミガンはジェネリック薬でも高額な部類の薬なのでスカルプケア用品として使うには少々コスパに問題があります。
格安で販売している当サイトでも3mlで約4,000円、ジェネリックでも約3,000円ですから、リアップX5の60mlと比較してみると…
医薬品名 | 1mlあたり価格 | 1ヶ月分の費用 |
---|---|---|
リアップX5 | 110円 | 6,500円 |
ルミガン | 1,500円 | 80,000円 |
ジェネリック | 1,000円 | 40,000円 |
(※↑スマホはスライド可能)
となり、どれだけ安く抑えても毎月4万円以上の費用が必要になってくるでしょう。
AGA治療薬であればすでに厚生労働省にも認可されているプロペシアやミノキシジルといった確かな効果を持つ格安の医薬品があるので、何を使ってもダメだった場合はいざしらず第一選択で使用する理由はありません。
ただし、ルミガンはまつ毛美容液として使う分には非常に優秀なので、そこのところはお忘れなく。
まつ毛美容液の定番・ルミガン
ルミガン(lumigan)はアメリカのアラガン社が製造・販売する医薬品として効果のあるまつげ美容液です。
有効成分のビマトプロストが毛包に作用し毛の成長期を延長、まつ毛をより太く、長く、強くします。
コスパ最強ジェネリック・ビマトアイドロップス
ビマトアイドロップス(bimato eye drops)はアジャンタ・ファーマ社が製造・販売するルミガンのジェネリック薬です。
ルミガンと同じ有効成分が含まれるので効果が高くてプチプラな点が大きな特徴です。
髪の毛を効率的に増やすには
このように、ルミガンでの発毛はまだまだ研究段階で効果や副作用もわからないことが多いのが現状です。
将来的にはこれらの研究結果を受けて新たな「○○プロスト」なる発毛薬が登場する可能性も高いでしょうが、現状で最も効率的に髪の毛を増やせるAGA治療薬は
- 脱毛を防ぐ薬
プロペシア(女性ならアルダクトン) - 発毛を促進する薬
ミノキシジル
の併用が鉄板なので、AGAでお悩みの場合はまずこれらの医薬品を使ってみるのが安牌と言えるでしょう。
脱毛を防ぐ第一選択薬
そもそも抜け毛・薄毛は男性ホルモンのテストステロンがジヒドロテストステロン(DHT)へと変換されることによって起きるものです。
しかし、このプロペシアにはこのジヒドロテストステロンへの変換をブロックする作用があるためAGAの進行が阻止・改善される仕組みです。
その効果は絶大で、製造元のMSDによると3年以上にも渡る追跡研究で95%以上の確率で進行を阻止できたと公表されています。
プロペシア3年継続の結果
前頭部 | 頭頂部 | |
---|---|---|
改善 | 72% | 78% |
不変 | 25% | 20% |
悪化 | 3% | 2% |
リアップのように髪の毛を直接発毛させる効果はないのですが、抜け毛が減ることによって相対的にAGAが改善される仕組みですね。
この薬は安価で効果が高い上に副作用リスクが非常に少ない特徴があるため現在クリニックにおける薄毛治療で第一選択薬となっています。
AGA治療の第一選択薬・プロペシア
プロペシア(propecia)は、アメリカのMSD社が製造・販売している男性専用のAGA治療薬です。
有効成分フィナステリドが脱毛の原因物質DHTの発生を抑制するため脱毛を防いでAGAを改善することができます。
格安ジェネリック・フィンペシア
フィンペシア(finpecia)はシプラ社が製造・販売するプロペシアのジェネリック薬です。
先発薬のプロペシアと同じ有効成分を含みながら安価なためコストパフォーマンスに優れる点が大きな特徴です。
女性の薄毛に効く・アルダクトン
アルダクトン(aldactone)は女性の脱毛抑制に有効なAGA治療薬です。
女性の抜け毛は男性とは仕組みが異なりプロペシアでは効果を発揮しないため、代わりにアルダクトンが用いられます。
薄毛の他にも大人ニキビやむくみの改善といった副次的なメリットも期待できます。
発毛を促進する第一選択薬
また、発毛を促進する薬といえばリアップでおなじみミノキシジルです。
ミノキシジルは世界で唯一とも言うべき発毛促進薬で塗布部位の毛包に作用し成長因子を活性化される効果などが明らかになっています。
製造元の大正製薬によると1年追跡の臨床試験では94%以上の確率で発毛が認められたと報告されているなど発毛に関しては絶大な効果を持ちます。
実際のAGA治療では発毛促進と脱毛抑制はどちらも欠かせないもので、こちらもプロペシアと併せてセットでクリニックにおける薄毛治療の第一選択薬となっています。
剤形には効果はマイルドで副作用リスクが低い塗り薬タイプと効果が高く副作用リスクが高い飲み薬タイプがありますが、これは個々人の体質・体調に併せて使い分けてみてください。
有効成分はリアップの2倍・ツゲイン
ツゲイン(tugain)はシプラ社が製造・販売しているスプレータイプのミノキシジル薬です。
10%という高い有効成分で毛乳頭細胞や毛母細胞を活性化する作用に加え、安価なためコストパフォーマンスにも優れています。
格安&高濃度ミノタブ・ロニタブ
ロニタブ(lonitab)は塗るタイプよりも強力な発毛作用で薄毛を改善するタブレットタイプのミノキシジル薬です。
血流改善や毛母細胞を活性化する作用により男性・女性問わずAGAを改善し発毛へと導く効果があります。
今回紹介の男女別治療薬
このようにルミガン(の有効成分ビマトプロスト)は髪の毛への高い発毛効果は持ちながらも副作用や費用の観点からまだまだ実用的とは言い難い側面があります。
いろいろな用途や成分も新たに開発されてはいるようで転用は注目の技術には違いありませんが、今後の発展に期待…といったところですね。
もし何を試してもダメだった時は(完全に非推奨ですが)ルミガンなどが選択肢に挙がるのかもしれませんが、そうでなければ現状ではまず既存のAGA治療薬から試すのが無難と言えるでしょう。
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投稿者:ラククル管理人
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