【結論】キャピキシルは副作用のない発毛成分…ただし効果もなし

【結論】キャピキシルは副作用のない発毛成分…ただし効果もなし

「ミノキなら生える」のCMのおかげで、ミノキシジルの名前はAGAに興味がない人にもすっかり広く認知されるようになりましたね。

ところで、近年そんなミノキシジルの次世代成分としてキャピキシルと呼ばれる成分が注目されているのはみなさんご存知でしょうか?

「ミノキシジルの3倍の発毛効果」「副作用なし」などメリットも多いようですが、実際にはどんな効果・副作用が期待できるのか…詳しく解説してまいります。

キャピキシルとは

発毛・育毛効果のある成分として最近注目を集めているキャピキシル。これは果たしてどんな成分なのでしょうか…?

「ホットペッパービューティー」によると

キャピキシルとは育毛成分の一種です。発毛効果に優れると言われている育毛成分として有名なミノキシジルと比べても3倍の効果があると言われ、期待が寄せられています。

また頭皮の免疫異常を起こしやすい男性型脱毛症において、キャピキシルは免疫異常を正常化へと導くデータも実証されています。

ミノキシジルをはじめ、一般的に発毛効果が高い育毛成分には少なからず副作用の心配がされてきました。しかし一方でキャピキシルの場合は副作用の心配がないだろうと言われているのも大きな特徴です。

(※一部省略)

引用元:https://beauty.hotpepper.jp/doc/bn/glossary/ka/09.html

と紹介されています。

ぱっと見では「ミノキシジルの3倍」「データも実証」「副作用の心配がない」といったキャッチーな言葉が目に付きますが…果たして本当なのでしょうか?。

それでは、実際キャピキシルがどんな効果をもつ成分なのかを検証していきましょう。

気になる効果や副作用は

ミノキシジルとキャピキシルは完全に別モノ

まずキャピキシルという名前から「ミノキシジルの改良版」という印象を受けますが、これはカナダの「LUGAS MEYER COSMETICS」が登録した商標名であって成分名ではありません

成分的にはアセチルテトラペプチドやアカツメクサ花エキスなどの混合物なので、実は医薬品であるミノキシジルとは何も関連性がないんですね。

そもそも法律での分類も医薬品ではなく化粧品ということになっていますから、(法律的には)発毛効果の有効性はないですし副作用もないということは事前にご承知おきください。

発毛効果の詳細

さて、それを踏まえた上での発毛効果ですが開発元の臨床試験データを見る限り全く効果がないわけではないようです。

培養した細胞を用いた実験ではミノキシジルの+52%に対して+156%の発毛効果が得られたと公表されていて、これが「ミノキシジルの3倍」のエビデンスとも言うべき部分になっているようです。

培養細胞におけるキャピキシルの発毛効果

しかし、実際の頭皮に使用した結果はというと…「4週間で成長期の毛髪が13%増えて休止期の毛髪が29%減った」と少々曖昧な回答

人体におけるキャピキシルの発毛効果

「何本増えた」という具体的な話はなく「明らかに増えた」としか書かれていないため比較はできませんが…。

国内で一番弱いミノキシジル製品「リアップレディ」でも4週間で平均17本の増毛(推定10%以上の増加)効果が得られていることを考えるとその3倍増えているとはちょっと思えませんね。

副作用の詳細

また、キャピキシルの大きなメリットの1つに「副作用がない」というのも挙げられます。

しかし、海外ではキャピキシルを含むヘアケア製品モナトが「逆に脱毛を引き起こす」として多数訴訟を抱えていたりして、実は悪い意味でも少々有名です。

キャピキシル製品使用における脱毛(副作用)

アメリカ食品医薬品局は、モナト製品に関連する187件の有害事象報告を受け取り評価中です。

モナトが本社を置く南フロリダの商事改善協会(不正な営業活動を規制する団体)には、500件を超える苦情が申し立てられています。

引用元:https://www.turnto23.com/news/national/complaints-class-action-lawsuits-pile-up-against-hair-care-company-monat

キャピキシルの正体

キャピキシルのメインとなる発毛成分「アセチルテトラペプチド-3」ですが、分子構造を見ればミノキシジルとは全然別物であることがわかりますね。

この成分の有効性については曖昧な情報が多く、製造元以外からのデータも示されていないので詳しいことはわかりません

しかし、そんな医薬品成分でもミノキシジルを改良した成分でもないのに

  • ミノキシジルの3倍の発毛効果がある
  • 効果はあるけど副作用はない

なんて夢のようなことが果たしてあり得るのでしょうか?

実際キャピキシルが世に出てから10年ほどが経つようですが、「キャピキシルでミノキシジルよりも生えた」という噂は全く聞いたことがありません。

もし本当に強い発毛効果があって副作用がないならAGAクリニックでもキャピキシルを積極的に採用しているはずですし、もっと急速に広まっているのでは…?

コスパも非常に悪い

効果がそこまで高くない割には、キャピキシルを含むヘアケア商品はAGA治療薬よりも高くなりがちです。

amazonや楽天でキャピキシル配合の商品を見ると最安でも5,000円、相場は10,000円前後のようですが、5,000円もあれば当サイトの高濃度プロペシアジェネリックとミノキシジルは両方買ってもお釣りが来る計算になります。

フィンペシア(finpecia) 1mg

フィンペシア(finpecia) 1mg

フィンペシア(finpecia)は、シプラ社が製造・販売している男性専用のAGA治療薬でヘアサイクルを正常化し抜け毛・脱毛を防ぐ効果があります。

先発薬のプロペシアと同じ有効成分フィナステリドにより男性特有の脱毛を防げるほかコストパフォーマンスに優れる点も大きな特徴です。

単体でも発毛効果が見込めますが、ミノキシジルとの併用によってさらに高い発毛効果をもたらします。

ツゲイン(ロゲインジェネリック)

ツゲイン2%/5%/10% 60ml(tugain)ロゲインジェネリック

ツゲイン(tugain)は、シプラ社が製造・販売しているスプレータイプのミノキシジル薬で、毛乳頭細胞や毛母細胞を活性化する作用により発毛効果をもたらします。

単体でも発毛効果が見込めますが、プロペシア(シルデナフィル)との併用によってさらに高い発毛効果をもたらします。

AGAクリニックのAGA治療は今でもプロペシア+ミノキシジルの組み合わせが鉄板ですから、それ以上高いお金を払ってキャピキシルを敢えて選ぶ意味があるのか少々疑問は残りますね。

AGA治療薬の成分名にはご注意を

AGA治療薬は効果がなかったら「自分の頭皮や遺伝が悪いんだ…」と思ってしまいがちだからか、偽物や嘘の商品が多いのも事実です。

もちろん、中にはピディオキシジルのように本当にミノキシジルから派生した成分もありますが、これを消費者側で判断し見抜いていくのはなかなか難しいですよね。

「ミノキシジルの3倍の効果!」と聞くとつい飛びつきたくなってしまいますが、そこはいったん冷静になってみて標準的な治療に目線を戻してみるのも大事です。

そもそも、本当に良い商品はプロペシアやミノキシジルのように自ずと広まり定番になっていくものですから、あえて新しい成分の人柱にならなくても良いですよね。

そこは流行りが終わって定番化してから使うでも決して遅くはないはずです。

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