ハイプロンは今でもネット通販(個人輸入)で入手可能な数少ない睡眠薬です。
離脱や依存性の少ない便利な薬ではありますが、人によっては「効かない」「効果が薄い」といったことで悩まられる方もいるようです。
そこで今回は、ハイプロンが効かなかったときに見直すべきポイントを解説してまいります。
①そもそも症状に合っていない
睡眠障害(不眠症)は症状により以下の4つに分類されますが…
- 入眠障害
眠りたくても寝付きが悪い、なかなか寝付けない - 中途覚醒
途中で目が覚めてしまう、そこから寝付けなくなる - 早朝覚醒
本来の予定よりも早く起きすぎてしまう - 熟眠感欠如
睡眠時間の割に熟睡感がない、寝ても眠った気がしない
(※①+④など複数の症状を抱える場合もあり)
ハイプロンの特徴は「効き始めるまでが早く」「持続時間が短い」なので、睡眠薬の中でも特に①の入眠障害に特化した薬になっています。
どちらかと言うとマイスリーに近い効き方の薬なので、中途覚醒や早朝覚醒でハイプロンを使われている方はそもそも薬の選び方が間違っているということになりますね。
その場合は後述の薬を選択肢の一つとして参考にしてみてください。
医薬品名 | 立ち上がり | ピーク時 | 半減期 |
---|---|---|---|
ハイプロン | 早い | 1時間 | 1時間 |
ハルシオン | 早い | 1.2時間 | 2.9時間 |
デパス | 早い | 3時間 | 6時間 |
サイレース | 早い | 0.75時間 | 21.2時間 |
ちなみに令和の現在も①~④の4つ全ての症状に効く睡眠薬というものは発明されていません。
そのため、まずは自分がどのタイプの不眠(睡眠障害)なのかを知り、症状に合った薬を選ぶことが大切になります。
②本当に効果がないとき(体質)
しかし、ハイプロンなど睡眠薬の効き目は人それぞれで異なるもので、入眠障害に正しく使用したとしても思ったような効果が得られないこともあります。
「効果が全く感じられない」から「幻覚・健忘などの副作用が」までその内容も人により大きく異なりますが、この場合はむやみに用量を増やすよりも薬を切り替えてしまう方が良いでしょう。
代わりとなる薬の候補は?
ハイプロンは非ベンゾ系のZ薬なので、第一候補は同じ分類のルネスタ、マイスリーなどになります。
中でも特にルネスタの方はハイプロンと同じく現在でも個人輸入が可能なので安価で購入もしやすいです。
医薬品名 | 立ち上がり | ピーク時 | 半減期 |
---|---|---|---|
ハイプロン | 早い | 1時間 | 1時間 |
ルネスタ | 早い | 1時間 | 5時間 |
ルネスタはハイプロンに比べるとだいぶ効果時間が長く多少中途覚醒にも効果が見込めますが、逆に人によっては持ち越しが発生することもあるのでご注意ください。
③本当に効果がないとき(耐性)
その他にもハイプロンは比較的耐性がつきやすいことでも知られていて頻繁に使用していると用量が増えてしまいがちです。
また、ハルシオンやデパス、レンドルミン、サイレースなどのベンゾ系睡眠薬の服用経験があるとハイプロンの耐性もできてしまう交叉耐性が起きていたりすると、初めてでも効かない可能性が考えられます。
効かなくなってしまう前に
耐性への対策はいくつか考えられますが、まず第一にはハイプナイトなど別の薬と交互に使うなど服用頻度を減らして耐性が付かないようにすることです。
また、睡眠薬代わりにセロクエルやトラゾドンなど併用も可能で離脱・耐性の心配が低い薬も使用できる場合があるので選択肢の一つとして覚えておいても損はないでしょう。
睡眠薬として使える個人輸入可能な薬
- 入眠障害
セロクエル(超短時間型)、メラトニン(短時間型) - 中途覚醒
レスリン(短時間型)、リフレックス(長時間型) - 早朝覚醒
レスリン(短時間型)、リフレックス(長時間型) - 熟眠感欠如
レスリン(短時間型)、リフレックス(長時間型)
睡眠薬代わりに使える薬は数も少ないので飲み潰してしまわないためにも用法・用量は正しく守って使っていきましょう。
入眠障害や熟睡感に良く効く・セロクエル
セロクエルはイギリス/スウェーデンのアストラゼネカ社が製造・販売する統合失調症の治療薬です。
有効成分のクエチアピンは幅広い効果をもち双極性障害(躁・うつ)、うつ病、不眠、不安など多くの症状を緩和できる点が特徴です。
今回紹介した医薬品一覧
ハイプロンが効かない時の対処法まとめ
睡眠薬の効果や耐性は人それぞれ異なるもので、一般に効果がやや弱めとされるロゼレムやベルソムラでも人によっては「一番良かった」なんてことも珍しくありません。
自分にはどんな薬をどう使うのが合っているのか知るのが大切なので、どうしてもハイプロンが効かない場合はいろいろな薬を使って自分にあう薬を探してみるのが良いでしょう。
ただし、薬によってはいきなり使用を中止すると離脱などの副作用が出る薬もあるので、その点は十分にご注意ください。
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投稿者:ラククル管理人
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