
肥満を解消する”医薬品”とは?
「食の欧米化」という言葉はメディアでも良く聞く言葉ですが、実際日本では肥満の方の数は年々上昇気味の傾向にあり女性で90kg・100kgを超える人もさほど珍しくはなくなりました。
本当は痩せたいのに、「ついつい食べてしまい痩せたくても痩せられない…」そんな思いでお困りの方も結構多いのではないでしょうか。
しかし、あまり知られていませんが実はすでに世の中には肥満を治療できるれっきとした医薬品があるというのはご存知でしょうか?
今回はそんな女性のダイエットのための処方薬「ゼニカル」と「プロザック」について説明していきたいと思います。
ゼニカルとは?
ゼニカルは、主に海外で処方されている医薬品で食事からの脂肪吸収を妨げカロリー摂取を減らす効果があります。
少々雑な言い方にはなりますが、一言で言えば非常に効果の高い黒烏龍茶…のようなイメージでも良いかも知れません。
人間の体は油分を食べると酵素が体に吸収しやすい形に変化くれるからこそ、はじめてエネルギーとして使えるようになります。
このゼニカルという薬は、この脂肪を分解する酵素のはたらきを抑えてくれるので、都合良く脂肪だけを取り込まないようにしてくれる、というわけなんですね。
その効果たるや1カプセル飲むだけで黒烏龍茶の約5倍。「ユナイテッドクリニック」の細田淳英院長によると薬を飲むだけで
430人の男女を対象にした調査で、4週間で平均4.1%の体重減少がみられ、4人中3人が3カ月で平均8キロのダイエットに成功したという結果が報告されている
引用元:https://dot.asahi.com/aera/2016122000109.html?page=2
とのことで、さすが医薬品といったところですね。
特に70kg・80kgオーバーの女性に効果が高い薬と言えるでしょう。
ゼニカルの注意点
ただし良いことばかりというわけではなくデメリットもあります。
効果が高い反面、多くのケースで
- お腹がゆるくなる
- おならが出る回数が増える
- 肛門から油が伝い漏れてくる
といった副次的な作用も現れがちです。
特に肛門からの油漏れは無意識のうちに起こることが多いため、男性でもオムツあるいは生理用ナプキンが必要となってきます。
学校や会社で起こってしまうとかなり大きな問題になり得るので、自分の体ではどのくらい効果と副作用が起きるのか知るため事前に長期休暇や連休などで一度チェックするのがオススメです。
ゼニカル120mg(xenical)肥満治療薬
ゼニカル(xenicalは、スイスのロシュ社が製造・販売している肥満治療・ダイエットのための医薬品です。
有効成分オルリスタットが脂肪分解酵素リパーゼのはたらきを阻害するため、食事による脂肪の吸収とカロリー摂取を抑制します。
ちなみに、ゼニカルにはお得なジェネリック医薬品もあるのでこちらもオススメですね。
オルリファスト(Orlifast)60mg/120mg
オルリファスト(Orlifast)は、ロイド・ラボラトリーズ社がる肥満治療・ダイエットのための医薬品です。
痩せ薬として名高いゼニカルと同じ有効成分を同量含むジェネリック薬のため、安価で高い効果を発揮するコストパフォーマンスに優れた医薬品です。
プロザックとは?
ゼニカルは油分の吸収を抑える医薬品なので、もう1つの弱点として「脂質は少ないけど糖質で太っちゃう」といった方は飲んでも効果が低い…という点が挙げられます。
しかし、そんな方でもプロザックであれば痩せることができます。
このプロザックはもともと抗うつ薬で精神を穏やかにする効果があるのですが、実は副作用として食欲減退が起こるため、食欲を抑える目的でも用いられることがあるんです。
食物摂取の絶対量を減らすことができるので、60kg・70kgくらいの方にも効果があり、こちらもダイエットには効果的です。
プロザック
当たり前の話と思うかも知れませんが、食欲は薬の効果によって抑えられているので薬の服用をやめれば食欲は元に戻ってしまいます。
ただ、基本的な役割は抗うつ薬のためずっと飲み続けるのもNGで、濫用になってしまわないよう注意が必要な医薬品となります。
食欲を抑えるだけなら日本にもサノレックスという処方薬があるので、こちらの方が使いやすいかも知れませんね。
(ただし、保険適応となると処方は肥満度BMI35以上あるいは+70%以上の方に限られますが…)
最終的には生活習慣改善で痩せる必要がある
これらの肥満治療薬は、基本的に「太っている方がとりあえず短期間で痩せるための薬」なので効果は高いですがずっと使い続けるものではありません。
ダイエットを始めたてのうちは10kg単位で体重が落ちるかも知れませんが、体重の落ちが緩やかになってくると今度は副作用の方も気になってくるかと思います。
なので、最終的には「生活習慣改善は避けては通れない」というのは肝に銘じておいた方が良いかも知れませんね。