リベルサス3mg/7mg/14mg(rybelsus)
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リベルサスの詳細
リベルサスとは
- 医薬品名
- リベルサス(Rybelsus)
- メーカー
- ノボノルディスク・ファーマ(Novo Nordisk Pharma)
- 有効成分
- セマグルチド(Semaglutide)
- 効果・効能
- 2型糖尿病の血糖コントロール改善/ダイエット(体重減少)
- 剤形
- 錠剤(tablet)
- 先発薬
- リベルサス(Rybelsus)
- 飲むだけで効果を発揮 GLP-1(食欲抑制剤)としては世界初の錠剤タイプで注射の必要がないため誰でも気軽に扱うことができます。
- ダイエット薬としても有効 肥満治療に用いられることも多く他のダイエット薬に比べて効果が遜色なく、さらに副作用リスクが非常に少ないのが大きな特徴です。
- 安心の先発薬 日本法人も持つ大手企業(本社はデンマーク)による医薬品で日本の厚生労働省も認可済。品質・効果に優れた先発薬のため安心してご利用いただけます。
リベルサスは2型糖尿病の食事療法や運動の補助として使われる薬で、血糖値を正常値にコントロールするのに役立ちます。
また、有効成分のセマグルチドは
- 胃のはたらきを抑える
胃の運動が抑えられるので満腹になりやすくお腹は空きにくくなる効果があります。食事量自体が減るので体重が減少します。 - 視床下部のはたらきを抑える
脳の食欲を司る部分に作用して食欲そのものを直接抑える効果もあります。こちらも食事量自体が減るので体重が減少します。
といった効果も持つことから糖尿病ではない肥満成人の体重管理のために適用されることもあります。
製造元のノボノルディスク社はデンマークのバウスベアに本社を置く多国籍製薬企業です。
同社の事業は全体の85%が糖尿病治療と糖尿病に特化している点が特徴で、同社の糖尿病治療薬も高い信頼性を誇ります。
リベルサスはGLP-1と呼ばれるタイプの糖尿病治療薬で、2型糖尿病の血糖コントロール改善のために食事・運動療法とともに使用されるものです。
血糖値が高いときに血糖を下げる効果はもちろんですが、血糖値が低いときにはあまり作用しない点が大きな特徴で、他の糖尿病薬と違って低血糖を起こしにくくなっています。
ただし、膵臓からのインスリン分泌を促進する薬なので2型糖尿病でもインスリン分泌が枯渇している場合では使用できず、1型糖尿病に対しても適応がありません。
また、通常は先にフォシーガ(SGLT2)やメトホルミン(ビグアナイド系)といった他の糖尿病薬での治療が失敗した後に投与されます。
効果・効能
2型糖尿病
人間の体は食べ物が小腸に流れて来るとGLP-1と呼ばれるホルモンが分泌され、これにより血糖値を下げるためのインスリンが分泌されるようになります。
リベルサスはGLP-1受容体作動薬と呼ばれるタイプの薬で、GLP-1受容体を刺激して膵臓のインスリン分泌を促進するので糖尿病の血糖コントロールが改善されます。
血糖値が高い時のみ血糖を下げ、それ以外のときでは作用しにくいという変わった働きを持つ薬で低血糖を起こすリスクが非常に低いのが大きな特徴です。
肥満(体重減少)
また、有効成分のセマグルチドには胃の運動を抑えて満腹感を得やすく飢餓感を得にくく、視床下部に作用して食欲そのものの発生を抑える、といった効果もあります。
LANCET(2019)では15㎎/日の投与で糖尿病患者の平均体重減少は26週間で4.4kgと報告されていて、肥満治療の体重減少にも役立ちます。
心血管疾患
その他にも「空腹時のトリグリセリド減少」「VLDLコレステロール低下」「収縮期血圧減少」といった作用も持ち、心臓血管の健康を保つメリットも確認されています。
リベルサスの有効成分セマグルチドはグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体アゴニストで、HbA1cや収縮期血圧、体重の減少をもたらします。
2型糖尿病
セマグルチドはヒトGLP-1と94%類似しているため、膵島細胞を刺激しグルカゴン分泌を減少、インスリン合成を刺激します。
グルコース依存的に血糖値を低下させるため様々な有益な下流効果を引き起こします。
肥満
セマグルチドによる蠕動運動抑制は腸管内神経細胞におけるGLP-1受容体に作用することで、直接コリン作動性神経を抑制すると考えられています。
また、GLP-1受容体は視床下部にも分布しており、セマグルチドにより視床下部室傍核のGLP-1受容体が活性化されることで扁桃体でのドーパミンのターンオーバーが亢進。
ドーパミン受容体が活性化されることで食欲抑制に作用していると考えられています。
心血管疾患
セマグルチドは高コレステロール血症において腸管透過性の低下および炎症抑制を介してアテローム性動脈硬化症の進行を抑制すると考えられています。
飲み方・使い方
リベルサスは起床後(かつ飲食の30分以上前)に1日1回1錠をコップ半分の水(120ml以下)で服用してください。
また、服用後も30分以上は飲食や他の薬剤の服用を避けてください。
これは有効成分のセマグルチドが体内では1%程度しか吸収されないためで、正しい服用方法以外では吸収率(効果)が著しく下がるためです。
通常、この薬は低用量から開始して4週間(もしくは30日)ごとに徐々に増量しますが、実際の用量の医師の指示に従ってください。
2型糖尿病の通常の成人用量
初期用量:3mgを1日1回30日間、その後7mgを1日1回
(もし7mg30日間を投与後に追加で血糖コントロールが必要な場合は1日1回14mgに増やすこともできます)
維持用量:1日1回7~14mg
最大用量:14mg/日(ただし7mg×2錠で14mgの服用とするのは推奨されていません)
心血管リスク低減のための通常の成人用量
初期用量:3mgを1日1回30日間、その後7mgを1日1回
(もし7mg30日間を投与後に追加で血糖コントロールが必要な場合は1日1回14mgに増やすこともできます)
維持用量:1日1回7~14mg
最大用量:14mg/日(ただし7mg×2錠で14mgの服用とするのは推奨されていません)
薬は湿気や熱、日光を避けて常温で保管してください。もし子供やペットがいる場合は誤飲を避けるため保管場所にも細心の注意を払ってください。
副作用
リベルサスは服用すると以下の副作用が起きることがあります。症状は一般的なもので特に医師の治療も必要としません。
主な副作用
- 低血糖(2型糖尿病の場合)
- 胃のむかつき、胸やけ、げっぷ、おなら、膨満感
- 吐き気、嘔吐、胃痛、腹痛、食欲不振
- 下痢、便秘
- 胃腸炎の症状
- 頭痛、めまい、疲労・倦怠感
ただし、もし以下の症状が現れる場合はただちに使用を中止し医師の治療を受けてください。
治療が必要な症状
- 視覚や視力の変化
- 異常な気分の変化、自傷について考えるようになる
- 胸がドキドキする、はためく、動悸
- 気を失うような立ちくらみ
- 甲状腺腫瘍の徴候(首の腫れやしこり、嚥下障害、かすれた声、息切れ)
- 膵炎(背中に広がる上腹部の激しい痛み、吐き気(嘔吐の有無に関係なく)、頻脈
- 胆嚢の症状(上腹部痛、発熱、粘土色の便、黄疸(目や皮膚の黄変)
- 低血糖(頭痛、空腹感、脱力感、発汗、頭の錯乱、易怒性、めまい、頻脈、神経過敏)
- 腎臓(腫れ、尿量の減少、疲労感、息切れ)
- 胃腸炎の症状(胃けいれん、嘔吐、食欲不振、下痢(水様性や血性の可能性もあります))
特に以下の場合は緊急の治療を受けてください。
- アレルギー反応の徴候(かゆみ、じんま疹、めまい、頻脈、呼吸困難、顔・唇・舌・喉の腫れ)
- 過剰摂取の徴候(重度の吐き気、嘔吐、低血糖)
- 甲状腺腫瘍の徴候(首の腫れ、しこり、嚥下困難、かすれた声、息切れ)
リベルサスは有効成分セマグルチドの影響でいくつかの副作用が起きる可能性があります。
以下に挙げる副作用は体が順応するにつれ消えることもあるので医師の治療は不要ですが、もし症状が続いたり程度が重い場合は医師に相談しても良いでしょう。
あまり一般的でない副作用
- 胸焼け
- げっぷ
- 膨満感
- 胃の圧迫感
- おなら
- 胃の不快感、腫れ、圧痛、不調
ただし、以下の副作用が発生する場合はただちに医師の治療を受けてください。
一般的な副作用
- 不安感
- 膨満感
- かすみ目
- 寒気
- 冷や汗
- 頭の錯乱
- 便秘
- 肌の青白
- 咳
- 暗色尿
- うつ
- 下痢
- 嚥下困難
- めまい
- 頻脈
- 発熱
- 頭痛
- 空腹感の増加
- 消化不良
- 顔、まぶた、唇、舌、のど、手、脚、足、性器の大きなじんま疹のような腫れ
- 食欲不振
- 吐き気
- 神経質
- 悪夢
- 胃、わき腹、(背中に放散する)腹部の痛み
- 発作
- 皮膚発疹
- 話し方が不明瞭になる
- 胸部圧迫感
- 呼吸困難
- 異常な疲労・衰弱感
- 嘔吐
- 目や皮膚の黄変
相互作用
リベルサスの有効成分セマグルチドには消化を遅らせる可能性があり、飲み薬の吸収に時間を要する場合があります。
そのため、もし他にも服用している薬があれば全て医師に確認してください。
特に以下の糖尿病薬と併用する場合は注意が必要です。
医師に確認が必要な薬
- インスリン
- デュラグルチド(トルリシティ)
- エキセナチド(バイエッタ、ビデュリオン)
- リラグルチド(サクセンダ、ビクトーザ)
他にも薬に影響を及ぼす可能性は処方薬から市販薬、ビタミン、ハーブに至るまで数多くの成分が考えられます。
上記の相互作用はあくまで代表的なもののみで、その全てについて列挙しているわけではないためご注意ください。
禁忌・注意点
有効成分のセマグルチドに対してアレルギーがあったり18歳未満の場合はリベルサスを使用しないでください。
多発性内分泌腫瘍症2型(腺に腫瘍がある)、甲状腺髄様がん(甲状腺がんの一種)、インスリン依存性糖尿病(家族歴含む)や糖尿病性ケトアシドーシス(家族歴含む)がある場合も同様です。
また、もし以下の病気がある場合には医師に相談し安全性を確認した上で薬を服用してください。
医師に確認が必要な症状・既往歴
- 胃や腸の病気
- 膵炎
- 腎臓病
- 糖尿病によって引き起こされる目の疾患(網膜症)
その他にも、妊娠を希望している場合は少なくとも計画の2か月前にはリベルサスの使用を中止してください。
母乳にも影響をおよぼすため使用中は授乳も禁止です。
よくある質問
- Q.サクセンダ(ビクトーザ)とリベルサスは何が違うんですか?
- A.同じGLP-1というタイプの糖尿病治療薬ですが、飲み薬か皮下注射かという違いがあります。
糖尿病治療効果はどちらも同等ですが、体重減少効果はビクトーザ(1.8mg/日)よりもリベルサス(15mg/日)の方が優れるとされています。 - Q.なぜ飲むだけで効果があるんですか?
- A.最初に登場したGLP-1のビクトーザ(サクセンダ)は飲んでも胃で分解されてしまう性質があり、皮下注射という形での販売となりました。
しかし、その後の研究により胃の中で分解されないリベルサスが開発され、錠剤でも同じ効果が得られるようになりました。 - Q.どのくらい痩せますか?
- A.効果に個人差はありますが、3~6ヶ月で5~10kg程度の体重減少が期待できるとされています。
- Q.全く効果がありませんが薬は本物ですか?
- A.服用方法を間違えると効果が現れません。
また、体質によりGLP-1が効きにくいことがあるので異なる仕組みで痩せるフォシーガ(SGLT2)やメトホルミン(ビグアナイド系)をご検討ください。 - Q.効果的な飲み方を教えてください。
- A.有効成分のセマグルチドは正しく服用しても体内では1%程度しか吸収されないため、少しでも服用方法を間違うと効果が著しく損なわれます。
「飲食の30分以上前に」「1日1回1錠をコップ半分の水(120ml以下)で服用し」「服用後も30分以上は飲食や他の薬剤の服用を避ける」のが望ましいです。