古い定型抗精神病薬ながら日本でも未だに処方されることも多い何かと便利なドグマチール。
統合失調症にもうつにも幅広く効く便利な薬ですが、ネットでの評判は「元気になる」と「太る」でなかなか賛否両論のようですね。
特に女性の方は服用をためらう方も多いと思いますが、もしこの薬で体重増加が起きた時の対策などはあるものなのでしょうか?
ドグマチールで太りやすい理由は…
うつ症状や統合失調症に効くドグマチールは古い薬ながらも
- 即効性が高い
SSRIの吐き気を抑える効果もあるので併用も相性良し - 離脱症状がない
飲み始めの副作用も少ないので始めやすく止めやすい
と現在主流のSSRIや定型抗精神病薬にはない特徴をもつとても便利な薬…なのですが、その一方で
なんでこんなに太るんだろう?🤔と思ってたら
今飲んでる薬の内、
ドグマチールが太りやすくなるらしい
副作用あるなら言ってよ先生💢
早く飲まないで済むようにしないと💦
と、太りやすい薬としても知られていますね。
それもそのはず、実はドグマチールはもともと胃薬として開発された薬で「使ってみたら後からも精神症状に効果があった」ので現在のようにうつ病や統合失調症にも使われるようになった経緯があります。
有効成分のスルピリドは脳に作用してうつ症状を抑えてくれるのですが、同時に脳の食欲に関わる部分にも効いてしまう(抗ヒスタミン作用)ので、どうしても食欲が増進してしまうんですね。
胃薬としてのドグマチールは…
- 食欲増進
- 胃腸の動きを活発に
- 吐き気やもたれの改善
- 胃粘膜の血流改善
ということで、薬を飲み続けているとつい食べすぎてしまい体重増加や肥満といった問題へとつながっていくわけです。
体重が増えてしまうときの対策は
ドグマチールによる体重増加は一言で言えばシンプルに肥満なので、残念ながら薬をやめてもすぐに元に戻るようなことはなく痩せるためにはダイエットするしかありません。
ちなみに体重増加は「ある一定まで増えるとそこで止まる」とも噂されているようですが、これは個人差があり実際10kg、20kgと体重が増えてしまう方もいるので油断は禁物です。
なのでそうならないために一番には薬の使用期間をなるべく短期間に留めるに尽きます。もしどうしても長期的に使わざるを得ない場合もなるべく用法・用量を少なくなるように調整した方が良いでしょう。
うつと肥満はどちらが損か?
こう聞くと「太るくらいなら薬をやめたい」という方が大半かと思いますが、それでも数kgほどの体重増加で精神が安定するなら薬のメリットがデメリットを上回る可能性が高いです。
結局うつや統合失調症の症状が与える健康リスクが非常にハイリスクなので、それなら多少肥満になってでも…ということですね。
ただ、あまり体重増加するようだと減量も大変なので、もし極端な体重増加が見られる場合は医師に相談して別の薬を検討した方が良いかもしれません。
ドグマチールの代わりに使える薬の候補
もしどうしても「薬を減らしても体重が増える」「症状は抑えたいし太りたくない」という場合は同じような効果をもつ他の薬に変更するといった対応ももちろん可能です。
抗うつ薬、抗精神病薬のそれぞれについて例えば以下のような薬が代替として候補に挙がります。
統合失調症に使う場合
やはり候補としては次世代の非定型抗精神病薬のエビリファイが第一候補となるでしょう。
薬が効く詳しい仕組みは違うのですが、ドグマチールと同じように低用量ドーパミンを増やして高用量だとドーパミンをブロックしてくれるので似た効果が期待できます。
しかもエビリファイは効果は人によりますが体重減少効果が期待できる上に副作用も少ないのでドグマチールで増えてしまった体重も元に戻せる可能性もあります(ただし逆に増加することもあります)。
格安エビリファイジェネリック・アリップMT
アリップMTはトレント・ファーマ社が製造・販売する統合失調症の治療薬です。
有効成分のアリピプラゾールはドーパミン分泌量を適切にコントロールする作用があり、双極性障害(躁・うつ)、うつ病などの症状を改善します。
抗うつ薬として使っている場合
抗うつ薬としての効果を体感できている場合は減薬、そうでない場合はメリットが得られず副作用だけという状態なので薬を変更してしまっても良いでしょう。
どの抗うつ薬に変更するかは医師と相談して決めるべきですが、次世代薬のSSRIやSNRIで体重増加の副作用リスクが少ない薬は
太りにくいSSRI/SNRI
- ジェイゾロフト(セルトラリン)
- レクサプロ(エスシタロプラム)
- サインバルタ(デュロキセチン)
- イフェクサー(ベンラファキシン)
などが当てはまります。
個人差により薬の合う合わないはありますが、幸い種類も豊富なのでこれらの薬を色々試して自分の体質に合ったベストな薬を見つけてみてください。
抗うつ薬SSRIの定番・レクサプロ
レクサプロは、ルンドベック社が製造・販売するうつ病の治療薬(抗うつ剤)です。
日本でも一番使われているうつ病の薬で、第3世代SSRIの中で最も高い効果と安全性が特徴です。
安価なレクサプロジェネリック・エスシタデップ
エスシタデップは、シプラ社が製造・販売するレクサプロのジェネリック薬です。
先発薬のレクサプロと同じ有効成分エスシタロプラムを同じ含むためネックとなっていた費用負担が大幅に改善されています。
今回紹介した医薬品一覧
ドグマチールの副作用対策まとめ
やたらと太るデメリットばかりが取り沙汰されがちなドグマチールですが、精神に作用する薬の効果は人それぞれで全く異なるものなので大事なのは「自分の体にどう効くか」のみです。
逆に言えば寛解を目指すためには自分の体にピッタリ合う薬を探さなくてはいけないということでもありますから、食わず嫌いせず薬はしっかり服用するのがゴールへの近道でもあるんですね。
薬の種類はいろいろありますので、まずは十分な量をしっかり試しつつ「ダメなら次」となるべく多くの種類の薬を試していきたいですね。
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投稿者:ラククル管理人
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