ゾビラックス200mg/400mg/800mg(zovirax)
同じ成分の医薬品(先発薬・ジェネリック)
ゾビラックスの詳細
ゾビラックスとは
- 医薬品名
- ゾビラックス(Zovirax)
- メーカー
- グラクソ・スミスクライン(GSK)
- 有効成分
- アシクロビル(Aciclovir)
- 効果・効能
- (性器)ヘルペス、帯状疱疹、水痘などの感染症治療
- 剤形
- タブレット(tablet)
ゾビラックスはヘルペス、帯状疱疹、水痘などヘルペスウイルスによる症状を治療する医薬品で、ウイルス増殖を阻害する作用によってこれらの症状を抑える効果があります。 有効成分のアシクロビルは宿主細胞に影響を与えずヘルペスウイルスのみに効果をあらわす画期的な薬で開発者はこれらの功績によりノーベル賞を受賞しています。
登場は1980年頃で医薬品としては古い成分になりますが、現在でも日本で処方される安全性・信頼性の高い医薬品です。
製造元のグラクソ・スミスクラインはイギリスのロンドンに本社を置く世界でも10指に入るグローバル製薬企業です。
日本ではあまり名前が知られていませんがコンタックやパキシル、アドエアなどを製造・販売している製薬会社と言えば思い当たる方も多いのではないでしょうか。
ゾビラックスの有効成分アシクロビルは(性器)ヘルペス、帯状疱疹、水痘などの感染症治療に用いられる成分で、これらの症状の抑制に役立ちます。
アシクロビルはヘルペスウイルスを殺菌するわけではなく、あくまでもウイルス増殖を抑制するはたらきのため、重症化を防ぐ上では症状が現れる前に服用することが大切です。
チクチク感や灼熱感、水疱などの症状が最初に現れはじめたら、できるだけ早く服用を開始してください。
また、ヘルペス感染症は感染力が強く、ゾビラックスによる治療中でも他の人に感染することがあります。
感染した部位が他の人に触れてうつさないようにし、こまめに手を洗ってください。感染部位や目にも触れたりもしないでください。
また、ゾビラックスは感染症の症状を軽減することはできますが、ヘルペスを完治させるものではないためご注意ください。
※現在の技術ではヘルペス感染が完治することはありません
効果・効能
ゾビラックスの有効成分アシクロビルにはヘルペスウイルスの増殖を阻害する作用があり、ヘルペスウイルスによる症状を抑制する効果があります。
アシクロビルは体内に入ると細胞内でリン酸化されアシクロビル三リン酸となります。
このアシクロビル三リン酸はヘルペスウイルスのDNAを構成する酵素デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)と構造が似ているため、増殖の際にヘルペスウイルスが誤ってリン酸化されたアシクロビルが取り込まれます。
すると、その時点でそれ以上のウイルスDNA鎖の伸長が停止することとなりウイルスDNAの複製も阻害されます。
また、アシクロビルは宿主としている細胞にダメージを与えることなくヘルペスウイルスのみに作用する点も大きな特徴です。
アシクロビルは、感染細胞内に存在する酵素チミジンキナーゼ(TK)によりアシクロビル一リン酸誘導体に変換された後、さらに細胞内のグアニル酸キナーゼによって二リン酸に、そして多くの細胞の酵素によって三リン酸(ACV-TP)に変換されます。
このアシクロビル三リン酸は、ウイルスDNAを構成する核酸デオキシグアノシン三リン酸(dGTP)と構造が類似しているため、競合してウイルスDNAポリメラーゼによってウイルスDNAの3’末端に取り込まれます。
すると、その時点から正常なDNAが複製できなくなりウイルスDNA鎖の伸長が停止、ウイルスDNAの複製を阻害します。
また、アシクロビルにはウイルスのDNAを構築するDNAポリメラーゼを直接阻害する作用もあり、これによってもDNA増殖を阻害します。
飲み方・使い方
1回1錠を1日5回ぬるま湯もしくは水で服用してください。
当サイトでは200mg/400mg/800mgの3種類が購入可能ですが、初めて使用される場合でも症状に応じて用法・用量通りに服用してください。
発症初期ほど効果が高まるので、最初に症状(チクチクする・焼ける感覚、水ぶくれなど)が現れたらなるべく早く服用開始してください。
単純ヘルペスであれば1回200mgを5日間、帯状疱疹であれば1回800mgを7日間、使用し症状が改善しないか悪化する場合は医師に相談してください。
症状がすぐに改善する場合も服用を中止せず決められた期間服用してください。ウイルスが薬剤耐性を得るリスクが高まるためです。
また、ゾビラックスの服用中は腎臓を適切に機能させるため水をたくさん飲むようにしてください。
ヘルペスウイルスによる病変は、できるだけ清潔で乾燥した状態に保つと炎症を防ぐのに役立つでしょう。
常温での保管が可能ではありますが、なるべく湿気や熱、日光を避けてください。また、誤飲を避けるため子供やペットがいる場合には保管場所に細心の注意を払ってください。
副作用
ゾビラックスの有効成分アシクロビルには一般的に以下の副作用を引き起こす場合があります。 代表的な副作用で特に医師の治療も必要としません。
主な副作用
- 軽度の皮膚の痛み
- 発疹、かゆみ
- 吐き気、嘔吐、下痢
- 頭痛
ただし、服用後に以下の副作用が現れる場合はただちに使用を中止し医師の治療を受けてください。
治療が必要な症状
- 皮下にあざや出血、紫色や赤色の点状の斑点ができやすい
- 行動の変化
- 錯乱、幻覚
- 腎臓障害の徴候(尿がほとんどまたは全く出ない、排尿時の痛みや排尿困難、足や足首の腫れ、疲労や息切れを感じる)
また、以下の症状はアシクロビルのアレルギー反応の兆候です。これらが現れる場合も同様にアシクロビルにただちに使用を中止し医師の治療を受けてください。
主なアレルギー反応
- じんま疹
- 呼吸困難
- 顔、唇、舌、のどの腫れ
アシクロビルは服用によっていくつかの副作用が発生する可能性があります。
通常は体が順応し副作用も薄れていくものですが、次の副作用のいずれかが続くか厄介な場合には医師に相談することで改善できる可能性もあります。
一般的な副作用
- 全身の不快感や健康状態の悪化(特に高用量で見られる)
あまり一般的でない副作用
- 下痢、頭痛(特に長期使用や高用量で見られる)
頻度が決まっていない副作用
- 焼けるような、刺すような、またはチクチクする感覚
- 眠気
- 脱毛
ただし、アシクロビルの服用中に次の副作用のいずれかが発生した場合は、すぐに医師の治療を受けてください。
あまり一般的でない副作用
- 腹痛や胃痛
- 排尿回数や尿量の減少
- 渇きの増大
- 食欲不振
- 悪心・嘔吐
- 異常な疲労や脱力感
珍しい副作用
- 黒色タール便
- 尿や便に血液が混じる
- 悪寒、発熱、のどの痛み
- 錯乱
- けいれん
- 幻覚や幻聴
- じんましん
- 局所的に皮膚に赤い斑点が発生する
- 悪寒、さむけ
- 通常と異なる出血やあざ
頻度が決まっていない副作用
- 穿刺部位や粘膜(腸、口、鼻、膀胱)からの出血、滲出が持続する
- 皮膚の水疱形成、剥がれ、たるみ
- (特に手と足の)皮膚が青みがかった色になる
- かすみ目
- 顔面皮膚色の変化
- 視力の変化
- 協調運動障害
- 咳
- 意識レベルの低下
- 呼吸困難や嚥下困難
- 重度のめまいや失神
- 頻脈
- 被刺激性
- かゆみや発疹
- 顔、まぶた、唇、舌、のど、手、脚、足、性器の大きなじんましんのような腫れ
- 気分や精神の変化
- 筋肉のけいれん、痛み、筋力低下
- 肌の蒼白
- 目が赤く充血
- 動揺や不安感
- 震えと歩行の不安定
- 口内炎、潰瘍、口の中や唇の白い斑点
- まぶた、顔、足、手、下脚、唇の腫れ
- 頸部、わきの下、鼠径部のリンパ節(腺)が腫れ、痛みや圧痛を伴う
- 筋肉の制御や調整が不安定、またはその他の問題
- 目や皮膚の黄変
相互作用
アシクロビルに対してアレルギーがある場合はゾビラックスを服用しないでください。
また、アシクロビルは腎臓に悪影響を及ぼす可能性があり、特に感染症、がん、骨粗鬆症、臓器移植の拒絶反応、腸の病気、関節炎(アスピリン、タイレノール、アドビル、アレブなど)に対する特定の薬を併用している場合にその可能性が高くなります。
以下に該当する場合と含めて医師に相談し安全性を確認した上でゾビラックスを服用してください。
医師に確認が必要なケース
- 上記に該当する場合
- 腎臓病
- 免疫系が弱い
- 妊娠中または授乳中の場合
アシクロビルと相互作用を引き起こす成分は、その他にも処方薬や市販薬からビタミン、ハーブに至るまで数多くの成分が挙げられるため全てについて列挙しているわけではありません。
これらの相互作用はあくまで代表的なもののみとなるためご注意ください。
禁忌・注意点
ゾビラックスは2歳未満の子供には投与しないでください。
よくある質問
- Q.飲み忘れた場合は2錠飲んでも問題ありませんか?
- A.いいえ、気がついた時にすぐに1回分を飲んでください。もし、次の服用時間が近い場合は1回分の服用を飛ばしても問題ありませんが、2回分を一度に飲むのは絶対に辞めてください。
- Q.服用中に自動車の運転は可能ですか?
- A.副作用として意識障害などがあらわれることがあるため、危険を伴う機械の操作や運動の際はご注意ください。