ゼニカル(成分:オルリスタット)は肥満治療のために生まれた効果のあるダイエット薬…なのですが、ネット上で検索すると「死亡」「肺がん」など危険なワードもちらほら。
もしこういった副作用が本当ならちょっと使いたくはないものですが、実際の真偽やリスクの程度はどのくらいあるものなのでしょうか?
今回はそんなゼニカルについて臨床試験などのデータに基づいて死亡率や重篤な副作用リスクを検証・解説してまいります。
飲むと死亡する説は本当なのか
結論から言ってしまうとゼニカルは実際に日本で死亡事例が発生しているわけではありません…が、強い薬だけに服用による死亡リスクはゼロではないと考えられています。
少々古いデータになりますが、2010年のFDA(アメリカの厚生労働省)の資料によると
FDAはゼニカル使用者から重度の肝障害13例の報告を受けています。
13件のケースの内訳は「外国からの重度の肝障害報告が12件」「アメリカ国内ではアライ(別ブランド名)による重度の肝障害報告が1件」。そのうち
・3名の患者が肝移植を必要として
・2名の患者が肝不全で死亡しました
と報告されています。
症例にはゼニカルとの関係が明らかではないものも含まれてはいるのですが「リスクがないとは言い切れない」とのことで全くの0%ではないと考えて差し支えなさそうです。
何%くらいの可能性で起こるのか?
…が、実は同じ資料によると母数は全世界12か国4000万人がゼニカルを使用しての13件なので確率的には以下の通り。
- 重度の肝障害が発生する確率
→0.000000325% - その肝障害で死亡する確率
→0.00000005%
これは宝くじの一等や雷に打たれるよりもはるかにレアなので、さすがに気にする必要はないと言い切ってしまっても良いでしょう。
脂質の吸収を抑える薬・ゼニカル
ゼニカル(xenical)はスイスのロシュ社が製造・販売している肥満治療・ダイエットのための医薬品です。
有効成分オルリスタットが脂肪分解酵素リパーゼのはたらきを阻害するため、食事による脂肪の吸収とカロリー摂取を抑制します。
その他の危険な副作用リスク
また、ゼニカルはその他にも副作用として肺がんなどが心配されているようですが、こちらはどうなのでしょうか?
肺がん
かつてゼニカルは「服用によるビタミン不足で免疫力が落ち肺がんが引き起こされる」とも言われていたようですが、現在の研究では逆にゼニカルは肺がんの治療を助ける成分として注目を集めています。
これは2018年シンガポール国立大学の研究によるもので「がん細胞が肺がん治療薬への耐性を獲得するのをブロック」する効果があるとのこと。
(肺がんの細胞が治療薬に耐性を持ってしまう件について)
この問題を解決する可能性があるのは減量薬のゼニカルであることが明らかになった。
がん細胞を用いた一連の実験により、有効成分のオルリスタットはFASNを阻害しパルミチン酸の産生を阻害することがわかった。
まだ研究段階の技術ではありますが、少なくとも肺がんを促進させるような影響はないものと思われます。
腎臓の病気や胆石
その他の重い副作用としては腎臓機能障害や胆石症なども挙げられるのですが、いずれもその発生率はかなり稀です。
腎臓機能障害はもともと体液量減少がある方で起きやすいと報告されているほか、胆石の方はそもそもゼニカルに限らず急なダイエットで起こりやすくなるものです。
幸いどちらも徴候となる症状があるので、念のため以下の副作用を見逃さないよう気をつけましょう。
- 腎臓障害の徴候
手足のむくみ、尿の減少、血尿、背中の痛み - 腎臓障害の徴候
腹痛(特に右側上部の痛み)、吐き気・嘔吐
結局、普通に使用する上で気にすべき副作用は油漏れくらいでゼニカルは思いの外安全性は高い薬と言えるでしょう。
ただし効くかどうかはまた別の話
上記の重篤な副作用リスクは言うほど高くはないゼニカルなのですが、安心して飲めても効果があるかどうかはまた別の話なので注意が必要です。
と言うのも、この薬は食事からの脂質吸収を最大30%カットしてくれる効果なので、欧米人と違って脂質摂取量が少ない日本人の食生活では思ったほど排出されない場合もあるため。
ラーメンやジャンクフードを食べる前に飲むには効果的ですが、一般的な食事なら排出量も1日100kcalほどに留まるため生活習慣と相談しながら薬を使い分けるようにしましょう。
飲むだけで糖質を排出する薬
ちなみに、実は世の中にはすでに飲むだけで糖質を排出する薬も存在していて、それがフォシーガのようにSGLT2と呼ばれるタイプの薬です。
ゼニカルより少々高いのが難点ですが、尿を通じて1日60~100gの糖質(240~400kcal)を排出と高い効果を誇るため美容クリニックでは糖尿病予防・ダイエット薬としても処方されることがあります。
こちらは炭水化物摂取量が多くなりがちな日本人の食生活にも相性の良い薬と言えますね。
フォシーガ効果か!
特別、運動もしてないです
フォシーガはSGLT-2阻害薬で24時間あたり5mg/日で約64g、10mg/日では約68gの尿糖排泄します
1日約200キロカロリーダイエットできます
僕は3ヶ月飲んで172センチ64キロから61キロになりました。
どうしても甘いものを辞められない人にオススメです
服用で糖質を自動的に排出・フォシーガ
フォシーガ(forxiga)は世界最大の製薬会社としても知られるアストラゼネカ社が製造・販売する糖尿病治療薬です。
有効成分のダパグリフロジンには糖分を体外へ排出する効果があり、飲むだけで糖質制限ダイエットのような効果をもたらし体重減少目的でも処方されることがあります。
飲むだけで食欲を抑える薬
また、ビクトーザ、サノレックス、メトホルミンといった薬では食欲の発生を抑えて摂取カロリーそのものを減らすこともできます。
中でも多彩な効果を持つメトホルミンはフォシーガ(やゼニカル)との相性が良く、併せて使うことでより効率的にダイエットを進めることができるでしょう。
- 体重減少効果
糖の消費促進、糖の吸収抑制、食欲抑制、脂肪燃焼など - 心血管リスク低減
中性脂肪や悪玉(LDL)コレステロール値を下げる効果 - 抗がん作用
がん細胞の生成抑制や除去 - 腸内環境の改善
腸内フローラを変化させ酪酸産生を増加
痩せるのとは無関係ですが、近年は健康寿命を大幅に伸ばす効果も明らかになるなど抗老化効果でアンチエイジング界隈でも注目を集める成分です。
ただ60ぐらいまで落ちたら厳しくなりそうなので運動も併用していかねば、、、と思いつつ涼しい部屋でごろごろ🤣
ちろるさん、落とすところももう無いのに42キロ凄すぎる✨
体脂肪率、ギリギリ標準だって。
いや、この腹肉はどう考えても標準じゃないんだが
痩せ薬、アンチエイジングと噂のメトホルミン
摂取から2週間 痩せた
皮下脂肪が減っていた。
ただし食事内容や運動の兼ね合いもあると思う。
実年齢32歳
体内年齢29歳
引き続き実験を続ける
今回紹介した医薬品一覧
最後にもう一言だけ…
内容的にちょっと脅すような内容になってしまいましたが、今回紹介したような重い副作用の発生率は実際かなりの低確率なのである程度はご安心いただければと思います。
ただ、一昔前はゼニカルくらいしかなかったダイエット薬の世界も糖質を排出できる薬や食欲を抑える薬など今ではラインナップがかなり豊富になっています。
選択肢も色々なので、どうせ使うなら皆さんにはぜひゼニカルだけにこだわらず自分のライフスタイルに合った薬を選んでいただきたいですね。
Author
投稿者:ラククル管理人
ラククルのコラム・商品登録・サポートなど様々な業務を担当しております。ECサイトの運営は15年になります。これからもよろしくお願いいたします。