マイスリーと言えば日本でも睡眠障害への処方でおなじみ便利な睡眠薬ですね。
非ベンゾジアゼピン系でしっかり効果もありながら副作用と離脱は少ないと使いやすい薬…なのですが人によっては「効かない」「効果が薄い」といったことで悩まられる方もいるようです。
そんな頼みの綱とも言うべきマイスリーが効かなかったら一体どうすれば良いのか、その対処法をまとめてみました。
なぜマイスリーが効かない?
そもそも睡眠障害と一言で言っても、その種類は症状別に以下の①~④に分類できます。
そしてマイスリーは①に特化した超短時間型タイプの睡眠薬なので、実は②~④でお悩みの場合ではあまり効果が見込めません。
- 入眠障害
寝付きが悪くて、なかなか寝付けない - 中途覚醒
途中で目が覚めてしまって寝付けなくなる - 早朝覚醒
予定よりも早く起きすぎてしまい二度寝もできない - 熟眠感欠如
睡眠時間の割に熟睡した感がない、寝たのに眠った気がしない
(※①+④などの複合型もあり)
もし②~④の症状でお悩みの場合は薬の選び方が間違っている可能性もあるので、別の薬と併用するか変更するか検討してみても良いかもしれませんね。
2錠に増やしたりお酒で飲んだりはNG?
ちなみに、マイスリーを使っている方がすぐに思いつく安易な手段として「薬の量を増やす」「アルコールと一緒に飲む」といった手段もありますがこれは絶対NGです。
なぜならいくら非ベンゾ系で離脱や副作用が少ないとはいえ
- 離脱の可能性がゼロではない
→薬を増やしても効果がない割に減薬・断薬が大変 - アルコールは効果も副作用も高める
→予期しない有害な副作用リスクも高まってしまう
といったリスクが考えられるためです。いずれにしても医師の指定した方法以外の自己判断による服用はやめた方が良いということですね。
しかし、マイスリーは①に対して指示通り使っていても効果が得られないことがあります。原因は色々と考えられますが、主に考えられるのは以下の2つです。
耐性ができて効かないときは…
使い方を間違えている場合はともかく、人によっては入眠障害に対して薬を正しく使用しても思ったような効果が得られないこともあります。
このような場合では薬が体質に合っていなかったり耐性が付いてしまっている可能性が考えられるので、一番簡単な対策はそもそもマイスリー以外の薬を使うことでしょう。
一番の候補は同じ非ベンゾジアゼピン系で超短時間型の薬で以下の通り。
医薬品名 | ピーク時 | 半減期 |
---|---|---|
マイスリー | 50分 | 2時間 |
ルネスタ | 60分 | 5時間 |
見ての通り、いずれも薬の立ち上がりや抜け具合が近い数値になっていますが、ルネスタのみ効果時間が長いのでマイスリーから乗り換える場合は次の日の持ち越しにやや注意ですね。
日本でもおなじみの睡眠薬・ルネスタ
ルネスタはマイスリーよりも少し後に出た非ベンゾジアゼピン系の薬で、こちらも入眠障害の方向けの薬になります。
非ベンゾジアゼピン系・超短時間型の中では一番効果時間が長いので中途覚醒に対してもやや効果が見込めるのが特徴ですが、人により副作用の苦味が気になる場合も。
本気で変えようと思っているなら年単位で考えないとですけど、とりあえず1週間ほどでもやり続けたら、マジで激烈に世界変わります。
ルネスタジェネリック・ハイプナイト
ハイプナイトはコンサーン・ファーマ社が製造・販売している超短期型・非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。
日本でもおなじみルネスタのジェネリック薬で、全く同じ有効成分を同量含むので安価で高い効果が期待できます。
第三の選択肢・ハイプロン
ハイプロンもマイスリーやルネスタと同じ非ベンゾジアゼピン系の薬で、こちらはマイスリーに近い効き方が特徴です。
医薬品名 | ピーク時 | 半減期 |
---|---|---|
マイスリー | 50分 | 2時間 |
ルネスタ | 60分 | 5時間 |
ハイプロン | 60分 | 1時間 |
カプセル型のため用量調整できないのは難点ですが、忍容性が良くルネスタのような苦味もないため飲みやすく扱いやすい薬と言えるでしょう。
なお、こちらはマイスリー以上に効果時間が短い完全に入眠障害の方向けの薬となりますのでご注意ください。
体質的に効かないときは…
また、上記の非ベンゾ系の薬が体質的にどうしても効かない場合は、以下の薬への切り替えや併用も検討してみても良いかもしれません。
実は世には睡眠薬ではないものの睡眠薬代わりに使える薬というものもあり、いずれも高い効果を持つため。
上記に挙げた睡眠薬とは全く異なる仕組みで効果を発揮するので、睡眠薬がイマイチ効かない方でも効果が見込める可能性があります。
睡眠薬としても使える・セロクエル
セロクエルは日本でも良く睡眠薬代わりに処方される統合失調症治療薬で、副作用の眠気が強く出がちなことから不眠症の治療に使われることがあります。
睡眠薬として使用する場合はマイスリーと同じ短時間型になり、効果が強い上に睡眠薬との併用も可能なため①入眠障害に対しても、より高い有効性が期待できます。
血中濃度ピーク | 半減期 | |
---|---|---|
マイスリー | 50分 | 2時間 |
ルネスタ | 60分 | 5時間 |
ハイプロン | 1時間 | 1時間 |
セロクエル | 80分 | 3.5時間 |
セロクエルだけでぐっすり寝られるので有り難いです😊
たしかに以前睡眠薬で眠れてたときってメイラックス飲んでたもんなぁ。
熟睡感がない場合に効く・セロクエル
セロクエル(seroquel)は、イギリス/スウェーデンのアストラゼネカ社が製造・販売する統合失調症の治療薬です。
有効成分のクエチアピンは幅広い効果をもち双極性障害(躁・うつ)、うつ病、不眠、不安など多くの症状を緩和できる点が特徴です。
睡眠薬としても使える・レスリン
レスリンも日本で良く睡眠薬代わりに処方される古い抗うつ薬で、こちらも副作用の眠気が強く出がちなことから現在でも不眠症の治療に使われることがあります。
睡眠薬として使用する場合は短時間型になるので効き始めこそ遅いですが、その分効果時間が長いので②中途覚醒や③早朝覚醒に対しても有効性が見込めます。
もともとの抑うつ作用も期待できるので、うつ症状を伴う場合でも便利でしょう。
(レスリン=トラゾドン)
血中濃度ピーク | 半減期 | |
---|---|---|
マイスリー | 50分 | 2時間 |
ルネスタ | 60分 | 5時間 |
ハイプロン | 1時間 | 1時間 |
セロクエル | 80分 | 3.5時間 |
トラゾニル | 3.5時間 | 10時間 |
ちなみに、僕、トラゾドン飲んでたよ。
ぐっすり眠れてたし、僕は飲み始めでは特に悪いことなかったよ。
その後、しばらくしてから飲みあわせとかが悪くなったりで副作用が出て、他のに変えたのだけど、
僕としては、お気に入り(?)の良い子でした◆
今回紹介した医薬品一覧
最後にもう一言だけ…
睡眠薬の効果は人それぞれ異なるもので、一般に効果がやや弱めとされるロゼレムやベルソムラでも人によっては「一番効果があった」といったこともあります。
自分にはどんな薬をどう使うのが合っているのか知るのが大切なので、どうしてもマイスリーが効かない場合はいろいろな薬を使って自分にあう薬を探してみるのが良いでしょう。
ただし、薬によってはいきなり使用を中止すると離脱などの副作用が出る薬もあるので、その点は十分にご注意ください。
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投稿者:ラククル管理人
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