月々1,000円代でAGA治療ができてしまう便利な薬・フィンペシアは、もはや男性の薄毛治療では欠かせない存在とも言える薬です。
しかし、中には女性でもこの薬の使用を検討している方がいるようで、ネットを見ていると「女性の体への影響」に関する話題も多く見受けられます。
そこで今回は女性がこの薬を服用した場合の効果と副作用について詳しく解説してまいります。
男性専用の薬が女性に与える悪影響
フィンペシアはAGA治療には欠かせない非常に効果的な薬ですが、その一方で添付文書を見ると女性や子供や「触るのも禁止」「触れたら直ちに洗い流して」など非常に不穏なことが書かれていることでも有名です。
では実際、フィンペシアが女性の体にどのような影響を及ぼすのかと言うと…実はそれ自体では特に何の悪影響もありません。
一体フィンペシアの何がNGなのか
では、なぜ説明書に女性が禁忌と書いてあるのかというと、これはもし妊娠していた場合に胎児に悪影響を及ぼしてしまう可能性があるためです。
有効成分のフィナステリドには胎児の男性器の発達を阻害してしまうリスクが明らかになっていて、「もし妊娠していてその胎児が男の子だったら」という可能性を考慮してそのような記載となっているわけですね。
薬を触るのがNGというのも、フィナステリドが経皮吸収される特徴があるためで、妊活中・妊娠予定のある場合はパートナーや周囲の方も必ず理解を得た上で服用した方が良いでしょう。
あえて女性に使用した場合の効果は？
ちなみに、全く妊娠の予定がない女性がこの薬を服用した場合はどうなるのかというと、残念ながら発毛効果は全く期待できません。
これはそもそも男性と女性では薄毛の根本原因が異なるためで…
- 男性の薄毛の原因
主に脱毛を引き起こす男性ホルモン・ジヒドロテストステロン(DHT)が生成されることで発症。遺伝的な要素が大きい。 - 女性の薄毛の原因
主に女性ホルモンが加齢により減少してしまうことで発症。遺伝的な要素は薄くホルモン量やバランスによる要素が大きい。
ということで、女性が男性用のフィンペシアを服用してもアプローチとしては意味がないんですね。
むしろ、ただ副作用のリスクが増えるだけなので、服用するのは絶対にやめておきましょう。
男性は女性に触れるのもNG？
また、ここまで聞くと飲んでいる男性からしたら「キスもしない方が良い？」「精液が悪影響を及ぼすのでは」と思われるかもしれませんが、これは全くもって心配する必要はありません。
というのも、フィンペシアは表面がコーティングされているので噛み砕いたり割ったりしない限りは中身の有効成分が外に漏れ出す心配が低く直接触れる恐れがないため。
そして、唾液や精液、尿中などに有効成分フィナステリドが混入することもまたありませんので、きちんと管理して使用するのであれば必要以上に気にする必要はないんですね。
- キス(ディープキス含む)
- 性行為(いかなるプレイも含む)
- 飲み物の回し飲み
など、これらの行為にはまったくリスクがないので心置きなく薬を使用していただけます。
(※厳密に言うと微量移行することはあるのですが、生体濃縮されて混ざるわけでもなく移行する量はごくごく微量とされていて現実的な健康被害が出るレベルとは考えられていません)
コスパ最強の格安ジェネリック・フィンペシア
フィンペシアはシプラ社が製造・販売している男性専用のAGA治療薬でヘアサイクルを正常化し抜け毛・脱毛を防ぐ効果があります。
先発薬のプロペシアと同じ有効成分フィナステリドにより男性特有の脱毛を防げるほかコストパフォーマンスに優れる点も大きな特徴です。
単体でも発毛効果が見込めますが、ミノキシジルとの併用によってさらに高い発毛効果をもたらします。
そもそも女性が使える治療薬がある
しかし、フィンペシアは使えなくても女性は女性でアルダクトンやミノキシジルといった薬が使用可能で脱毛を抑え発毛を促進することができます。
女性の薄毛(FAGA)に対しては特にアルダクトンの方がフィンペシアに該当する薬になりますが、初耳の方も多いと思うのでこれらの薬についても併せて解説してまいります。
女性の脱毛を抑制する・アルダクトン
アルダクトンはニキビ治療やむくみ改善に用いられる利尿薬なのですが、副次的に抜け毛の原因物質をブロックする作用があります。
女性の薄毛治療ではフィンペシアに該当する薬で、後述のミノキシジルで生えた髪の毛が抜け落ちるのをしっかり防いでくれるので一度試してみる価値はあるでしょう。
スピロノラクトン→男性ホルモンが毛根を攻撃するのを防ぐ(脱毛予防)
といった副作用らしいですが、スピロノラクトンを飲むと頭皮の痒みが治り、抜け毛も半減しました。(1度の洗髪で50本以上→30〜25本)
薄毛×むくみ×ニキビを同時に改善・アルダクトン
アルダクトンはシプラ社が製造・販売している利尿・降圧剤です。
有効成分のアルダクトンには利尿作用やニキビ新生に関わるホルモン分泌を抑える作用があり、むくみや大人ニキビ改善の目的で処方されることも珍しくありません。
発毛を促進する唯一の成分・ミノキシジル
また、日本でもリアップなどでおなじみのミノキシジルは女性でも使用可能で、製造元の大正製薬による臨床試験結果は以下の通りとなります。
リアップレディ臨床試験データより
| 毛髪増加 | 太い毛の増加 | |
|---|---|---|
| 何もなし | 2.03本/1cm2 | 2.85本/1cm2 |
| リアップ | 8.15本/1cm2 | 15.15本/1cm2 |
こちらは世界で唯一とも言うべき髪の毛を発毛させる医薬品成分で、すでに太く健康的な髪の毛が増やす効果が医学的にも効果が明らかになっています。
ちなみに、ミノキシジルは前述のアルダクトンとも併用可能でクリニックでの薄毛治療でも鉄板とも言うべき組み合わせとなります。
女性用リアップの2倍のミノキ・ヘアフォーユー
ヘアフォーユーはグレンマーク・ファーマシューティカルズ社が製造・販売しているスプレータイプのミノキシジル薬です。
女性用リアップの2倍のミノキシジル配合により毛乳頭細胞や毛母細胞を活性化、より高い発毛効果をもたらします。
今回紹介した医薬品一覧
最後にもう一言だけ…
残念ながら女性がフィンペシアを使用する意味はありませんが、それでもアルダクトンやミノキシジルといった薬は使用可能なため薄毛の治療自体は可能となっています。
むしろフィンペシアは女性の体に悪影響を及ぼすものでしかないため、もし使用を検討されている場合はトラブルを避けるため控えた方が無難でしょう。
