日本ではヘルペスの治療薬と言えばバルトレックスと次いでゾビラックスが定番ですね。
しかし、この2つの薬は一体どちらにどんな効果があるのかについてはそこまで詳しく言及されることがなかったりします。
ということで、今回はそれぞれの薬の特徴や使い分けについて解説してまいります。
バルトレックスとゾビラックスは何が違う?
ゾビラックスは1981年にリリースされた世界初のヘルペス治療薬で、人間の細胞に影響を与えずウイルスのみに作用して症状を抑えてくれる画期的な治療薬です。
ゾビラックスは、イギリスのグラクソ・スミスクライン社が製造・販売しているヘルペス治療薬です。
有効成分のアシクロビルには、ウイルス増殖を阻害する作用がありヘルペスウイルスによる種々の症状を抑える効果があります。
錠剤(飲み薬)のため、クリーム(塗り薬)に比べてより効果が高いのが大きな特徴です。
しかし、ゾビラックスには有効成分アシクロビルが体に吸収されにくいという弱点があって、効果をしっかりキープするため1日5回も薬を飲み続けなければいけない不便さがありました。
そこで薬の成分の改良が重ねられ1995年に満を持して登場したのがバルトレックスです。
バルトレックスには体内には吸収されやすい形で入ってきて、代謝されるとゾビラックスへ変化するという面白い性質を持っているため、治療効果は全く同じながらも
有効成分 | 用法・用量 | |
---|---|---|
ゾビラックス | アシクロビル | 1回200mgを1日5回 |
バルトレックス | バラシクロビル | 1回500mgを1日2回 |
と、バルトレックスの方が利便性が大幅に改善しているのがわかります。製薬会社ってすごいですね…。
バルトレックスとゾビラックスの使い分け
ということで、バルトレックスの方が完全に上位互換にあたる薬になるため、実はゾビラックスをあえて使う意味はあまりありません。
実際、日本でもゾビラックスが処方されることは珍しくバルトレックスがないときに処方されることがあるかないかというくらい。
強いて言うなら…
- バルトレックスはゾビラックスよりも薬の錠剤がやたら大きく飲みにくい
- 飲み込むのに失敗すると喉に張り付くので死にかけることがある
というのは唯一の弱点らしい弱点かもしれませんが、「薬は(苦味が出るものの)割って服用可」「小さく飲む回数も少ないアメナリーフがある」など対策はあるので、やはりゾビラックスの出番は今のところなさそうです…。
ゾビラックスの上位互換・バルトレックス
ヘルペス治療薬の定番・バルトレックス
バルトレックスは、イギリスのグラクソ・スミスクライン社が製造・販売しているヘルペス治療薬です。
世界的に有名なヘルペスの定番薬で、有効成分バラシクロビルが(性器)ヘルペス、帯状疱疹、水痘など感染症による症状を改善します。
併用でより強力にヘルペスを防止!
しかし、ゾビラックスは単体でこそヘルペス治療に使うことはなくても塗り薬に限っては「バルトレックス錠+ゾビラックス軟膏」の組み合わせで日本でも未だに良く処方されています。
塗り薬ならゾビラックス一択
実はバルトレックスには軟膏(クリームタイプ)が存在しないため、塗り薬としてのヘルペス治療薬はゾビラックス一択になるんですね。
キツい症状を抑えたいときは特に飲み薬と塗り薬を併用することでより効果的に症状を抑制できますので、再発しがちな方や薬がなかなか効かない方は一本ゾビラックスを常備しておいても損はなしと言えますね。
併用により症状を抑える・ゾビラックスクリーム
ゾビラックスクリームは、イギリスのグラクソ・スミスクライン社が製造・販売しているヘルペス治療薬です。
有効成分のアシクロビルには、ウイルス増殖を阻害する作用がありヘルペスウイルスによる種々の症状を抑える効果があります。
有効成分の含有量が2mg(5%)と市販薬と比べて高い効果が期待できる上に副作用が少ない点が特徴です。
今回紹介した医薬品一覧
バルトレックスとゾビラックスの違いのまとめ
ちなみに、ゾビラックスとバルトレックスに共通しているのはヘルペスウイルスの増殖を抑える効果はあっても死滅させる効果はないということです。
悪化を防ぐだけで直接的に症状を改善させるわけではないため、だからヘルペスはピリピリ感などの予兆を感じたら1秒でも早く薬を飲むことが大切なんですね。
そういう意味ではヘルペスの方は何かあったときのためにバルトレックスやゾビラックス軟膏は一通り常備薬として揃えておくといざというときも安心ですね。
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投稿者:ラククル管理人
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