アモバンは即効性に優れる上に翌日にも効果を持ち越したりしにくい非常に便利な睡眠薬です。
…が、この手の向精神薬は太る薬がほとんどなので体重増加が起きるかどうか気になる方も多いようですね。
ということで、今回はアモバンの体重増減に関する副作用とその対策について詳しく解説してまいります。
アモバンは飲んで太ることがあるか
まず結論から言ってしまうと、アモバンの副作用で太る(太りやすい)といった症状は国内でも国外でも特に確認されていません。
これは添付文書にも記載のある通りで基本は体重が減ることはあれど増えることはないため体重増加が気になる方も安心して服用していただいて大丈夫です。
(※ただしダイエットや痩身目的で使えるわけではありません)
添付文書を確認すると
表Ⅷ-1. 項目別副作用発現頻度一覧
承認時以降の累計* 累計 体重減少 1 *使用成績調査(1989年3月31日~1995年3月30日)
しかし口コミでは「太る」との声も
…なのですが、SNSを見るとなぜか以下のような意見が見受けられるのもまた事実ではあります。
本来アモバンに太る副作用は全くないはずなのに、これは一体どういうことなのでしょうか?
太らないはずの薬で太ってしまう理由
なぜアモバンで太ってしまうのか詳しい理由は不明ですが、これは薬の副作用が間接的に影響して起きている可能性が考えられます。
他の副作用が結果的に体重増加に寄与してしまった等といったことなのですが、説明がわかりにくいかと思いますので具体的に例を見ていきましょう。
①苦味を紛らわすための間食が増えた
アモバンの特徴的な副作用は何と言ってもその独特の苦味で、眠ろうとしても口の中が苦すぎて起きてしまったという本末転倒な方もいるほど強烈なことで知られています。
この苦味は薬の効果時間中ずっと唾液から再分泌され続けるため、紛らわすために間食してしまい太るというケースが少なからず見受けられました。
②精神状態の変化により間食が増えた
また、アモバンは服用すると気分や精神状態が変化することがあります。
そのため、食事で発散するクセがあったり健忘が起きたりすると食べることに対するハードルが下がってしまうケースが見受けられました。
しかし、実は①と②はいずれも対策が可能なので早速こちらも確認していきましょう。
アモバンの体重増加(と苦味)対策
実はアモバン40年近く前に登場したかなり古い部類の睡眠薬で、そもそも効果がイマイチで副作用は強い最近ではあまり使われない薬になります。
現在はより副作用の少ないマイスリーやルネスタといった優れた薬も登場しているので、特別な理由がなければ薬を切り替えてしまっても良いでしょう。
アモバンの上位互換・ルネスタ
特にルネスタはアモバンの苦味が改善された上位互換にあたる薬なので、太る太らないに関係なく試してみたい候補ではあります。
ルネスタジェネリック・ハイプナイト
ハイプナイト(hypnite)はコンサーン・ファーマ社が製造・販売している超短期型の睡眠薬です。
ルネスタと同じ有効成分エスゾピクロンを含むジェネリックのため安価で高い効果が期待できます。
どうしても苦味が我慢できない場合
ちなみに、ルネスタでも苦味は完全に消えるわけではないので、どうしても我慢できない場合はクエン酸で緩和することも可能とされています。
これは2019年の日本の研究によるもので、アモバンやルネスタの苦味を抑える効果が示唆されたとのこと。
苦味がない・ハイプロン
また、現在ではマイスリーやハイプロンといったそもそも苦味のない睡眠薬の選択肢も登場しています。
いずれもアモバンと同じ非ベンゾ系・Z薬という類似の薬で近い効果が期待できますが、仕組みの異なる薬なので食欲も出にくい可能性があります。
こちらも名前を覚えておいて損はないでしょう。
今回紹介した医薬品一覧
アモバンで太る理由と対策のまとめ
アモバンはベンゾ系に比べて依存や副作用リスクが少ない便利な薬ですが、現在はあまり使われなくなってきている古い薬でもあります。
そのため、特に理由があって処方されているのでなく副作用に悩んでいるのであれば、医師に相談して他の薬を検討してみても良いかもしれません。
特にこの手の薬はどうしても体質の合う合わないが激しい薬ではありますから、なるべく色々な薬を試していきたいですね。
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投稿者:ラククル管理人
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