長引くマイスリー依存をやめたい、離脱症状を回避しつつ断薬成功のポイントは

長引くマイスリー依存をやめたい、離脱症状を回避しつつ断薬成功のポイントは

マイスリーはスッと効いてサッと抜ける持ち越しの少ない便利な睡眠薬で特に入眠障害の改善には重宝します。

しかし、睡眠薬の中では弱い部類のマイスリーでも長期服用すると時には依存・離脱が起きることがあり、頭痛や不眠に悩む方も多いようですね。

果たして長引く依存はどう離脱症状を避けつつ断薬・減薬すれば良いのか、そのポイントを解説いたします。

マイスリーは依存性・離脱が少ないはずなのに…

マイスリーはデパスやハルシオンと違い非ベンゾ系に分類される薬で身体依存・精神依存がともに少ないのが特徴の便利な睡眠薬です。

…のはずなのですが、実際SNSでの評判を見てみると

ゆるじい@Yurujiii
非ベンゾの処方印象

マイスリー:ベンゾよりもむしろベンゾ
ルネスタ:依存性ほとんど無さそうだけど効き目もイマイチ
アモバン:マイスリーとルネスタの間くらい、どっちかと言うとマイスリー寄り
午前9:09 · 2020年5月26日
いしいさん@ハルしか勝たん@ishiisannospday
デパスとマイスリーは依存強すぎるな
フワフワするのが気持ち良いけど、違うのに変えていかなきゃ
実際マイスリーでもサイレースでも寝れるし、私はサイレースふわふわしないから本当はサイレースのほうがいいんだろうな
でもたまにはふわふわしたい
午前1:30 · 2021年4月11日
つくばの森@tsukubanomori
マイスリーの依存性は強く、マイスリーを減薬して2週間でむごい離脱症状が起こり、精神科へ入院するハメに。退院してから、当時のベンゾはすべて断薬し、リボトリールに変更。しかし、リボトリールも依存性が強く0.25mg減らしても眠れず。。。
午後8:10 · 2018年12月1日

とSNSを見ると思いのほか依存や離脱に陥って困っている方も多々いらっしゃる様子(特にマイスリーはデパス並なんて意見も)。

非ベンゾ系が依存性や離脱が起こりにくいのは事実ですが、それでも全く起こらないというわけではなく人によっては症状が強く現れてしまうこともあるんですね。

依存は大きく分けて2種類

ちなみに一言で依存と言ってもその種類は大きく分けて2種類があり、それぞれの代表的な症状は以下の通り

  • 身体的な依存
    頭痛、不眠の悪化、アカシジアなど
  • 精神的な依存
    飲まないと眠れないという不安感、イライラ、抑うつ症状など

もしマイスリーの中断・減薬によりこれらの徴候が起きるようであれば要注意です。

急な断薬は厳禁!断薬のセオリーを知ろう

ところで、マイスリーをやめたい人が時々やってしまいがちなことにスパッと急に薬をやめてしまう断薬が挙げられますが実はこれはNG。

禁煙のように「スパッと辞めてしまった方が良いのでは?」と考える気持ちもわかりますが、睡眠薬全般は少しずつ減らしていかないと強い離脱症状が現れてしまう特徴があるためです。

ひどい時は救急搬送される場合も…

獅子さん)שישיסן@shishisan3
呂律が回らん、どうやらやはりベンゾジアゼピンとマイスリーの離脱症状ぽい

まともに戻るには薬物と一切の関係を断つべきと考えはじめたが

一気断薬は地獄、耐えきれる範囲でかなり減らすしかない

その間の時間つぶしをどう乗り切るか、肉体が故障しているのが痛い
午後9:31 · 2019年5月19日
ミカエル@処方薬依存症@chapel_michaela
私も今年の3月くらいにマイスリー断薬して、救急車呼びました…。そのあとスリップして、マイスリー再服薬。いまも、減薬か断薬を志していますが、離脱症状は死ぬほど嫌です(^^;

依存症の病院に行っています。

時々お話しましょう!(´ω`*)
午後3:37 · 2021年9月1日

これは症状が安定している状態であってもNGでタイミングを間違えると逆に症状が悪化し治療が長引くことも珍しくありません。

早く解決しようと焦る気持ちもわかりますが、一度離脱症状を経験してしまうと「また起きるかも…」と心配の種が増えどうしても減薬もしづらくなってしまいます。

薬の中止は焦らず”ゆっくり時間をかけていくもの”として取り組んでいきましょう。

デメリットを起こさず断薬、漸減法と隔日法

デメリットを起こさず断薬、漸減法と隔日法

しかし薬の減らし方は闇雲ではなく、すでに漸減法や隔日法といった離脱症状を起こさずに薬を減らせるセオリーがありますのでご安心ください。

断薬の方法①:漸減法

難しそうな名前ですが、要はマイスリーの量を1~2週間おきに3/4、1/2、1/4…と少しずつ減らしていく方法です。

薬の服用間隔はそのままに用量の方を少しずつ減らしていくもので、時間をかけることにより離脱症状の出現も抑えることができます。

断薬の方法②:隔日法

こちらは一度に飲むマイスリーの量はそのままで1日おき、2日おき…と服用間隔の方を少しずつ開けていく方法です。

薬の量はそのままに薬を飲まない日が少しずつ増えていくもので、こちらも同様に離脱症状の出現を抑える効果があります。

ダイエットと同じで停滞期もある

ちなみに、これらのプログラムはあくまで一例で無理やりこのスケジュールに沿って実施しなければならないわけでもありません。

特に睡眠薬の減薬はダイエットのように停滞期も起きがちで思ったように減薬が進まないことも多いので、例えば

  • 辛い日だけ少し用量をUPしてみる
  • ①と②の方法を組み合わせてみる
  • 薬の量がゼロになるまでのペースを少し緩めてみる

など自分なりに工夫も入れつつQOLに影響を与えない範囲で焦らずゆっくり取り組んでいきましょう。

ちなみに①の漸減法では薬を割って飲むのが少々大変かもしれませんが、マイスリーは粉々になっても効果は変わらないのでご安心ください。

面倒なら割錠した薬を処方してもらうよう頼んでも良いかもしれませんね。

減薬しにくいときのサポートとして

減薬・弾薬部分を別の薬で補える

しかし、それでも減薬が難しかったり不安がある場合には薬の置き換えも有効です。

睡眠薬には長期的に服用しても依存・耐性・離脱の心配のない

  • ロゼレム(メラトニン)
  • ベルソムラ
  • デエビゴ

などの成分もあり、このような薬に切り替えたり併用していくことで減薬を支援することができます。

ベンゾ系・非ベンゾ系の睡眠薬に比べるとやや効果は弱めなものの副作用リスクも少なく、特にマイスリーを服用するような比較的軽度の睡眠障害の症状であれば有効性も期待しやすいです。

K@K_rice
メラトニン3mg、マイスリーフリーで見事就寝に成功してしまった。就寝まで20分。中途覚醒ゼロ。意外と使えるかもしれない。
午後0:38 · 2021年9月29日
SY1698@SY1698
ベンゾ系では長らくゾルピデム (マイスリー) を使ってたが、それならメラトニンなんかのサプリのほうが副作用はないのにな。やはりこれは医師の利権か?#陰謀論
午前3:09 · 2021年5月23日

副作用のない睡眠サプリ・メラトニン

メラトニン5mg/10mg/20mg(バイタルミー)

メラトニンは、睡眠リズムの昼夜逆転やなかなか寝付けない入眠障害の改善効果があるサプリメントです。

医学的な効果が認められながらも副作用リスクが非常に少ないため、分類としてはサプリメントとなっており比較的誰でも安全に使用できる成分となっています。

長期的に併用した場合も体内のセロトニン生成には影響なしで「副作用のリスクが上昇したり」「睡眠の効果が下がったり」といった心配もありませんので、どうぞ安心してご利用ください。

最後にもう一言だけ…

マイスリーは睡眠薬では弱めの部類ですが、それでも長い人だと依存・離脱が改善するまで1~2年かかる場合もあります。

しかし、決して焦ったりはせず適切な睡眠導入剤を服用しつつ自分のペースでゆっくり減薬に取り組んでいきましょう。

また、減薬は薬が減ること自体への不安と緊張から心身症状をきたしてしまっている場合もあります。もし前述の症状が強い場合は抗うつ剤などを使って症状を安定させることもできます。

治療の選択肢は様々なので、ぜひいろいろな薬を試して自分に合った方法を見つけてみてください。

確かな効果のある医薬品のみ