セラゼッタ75mcg(Cerazette)

セラゼッタとは

医薬品名

セラゼッタ(Cerazette)

メーカー

MSD(MSD)

有効成分

デソゲストレル(Desogestrel)

効果・効能

経口避妊薬/子宮内膜症/月経困難症/月経前症候群

剤形

錠剤(tablet)

セラゼッタはミニピルと呼ばれる経口避妊薬です。

有効成分のデソゲストレルは、女性ホルモンの一種である黄体ホルモンです。体外から黄体ホルモンを取り入れることで卵子の発育や排卵がストップし妊娠時と同じような状態が作られます。
これにより避妊効果が得られます。また、ホルモンバランスが安定することで月経困難症やPMS(月経前症候群)、子宮内膜症の改善効果も見込めます。

通常の低用量ピルは黄体ホルモンと卵胞ホルモンの2種類が含まれますが、セラゼッタは黄体ホルモンのみを含有しています。 そのため、血栓症リスクが少なく喫煙者・35歳以上・肥満・片頭痛持ち・授乳中の方でも使用することができます。

セラゼッタの避妊率は92～93%と低用量ピルに比べやや低いものの、副作用が少ないことから欧米では人気の高いピルです。

製造元のMSD社はアメリカのニュージャージー州に本拠地を置く製薬会社です。アメリカではメルク・アンド・カンパニーという名前でも知られています。
がん、肝炎、HIV/AIDSなど幅広い医薬品の創薬から販売までを手がける世界的な医薬品メーカーとして高い評価を得ています。

効果・効能

セラゼッタは第三世代黄体ホルモンであるデソゲストレルを有効成分に含む経口避妊薬です。

従来のピルは黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)の両方が含まれていますが、セラゼッタなどのミニピルは黄体ホルモン1種類のみを含んでいるのが特徴です。

黄体ホルモンを日常的に体内に取り入れると、体が疑似妊娠状態になることで卵子の発育が止まり排卵も起こらなくなります。

また、子宮頚管粘液の粘度を増加させ精子が到達するのを阻害する作用や、子宮内膜の質を変えて着床しにくい状態にする作用によって避妊効果が得られる仕組みです。

その他にも、月経周期によるホルモンバランスの乱れをなくし安定させる効果も期待できます。

エストロゲンはまれに血栓症を引き起こすことから、特に血栓症リスクの高まる喫煙者・35歳以上・肥満・片頭痛持ちの方は服用できませんでした。また、エストロゲンには母乳の出を悪くする作用があるため授乳中の方も使用不可でした。 しかし、ミニピルはエストロゲンを含まないためこれらに該当する方でも服用しやすくなっています。

飲み方・使い方

セラゼッタは1日1錠を毎日決まった時間に水またはぬるま湯で服用してください。

飲み初めの1週間はミニピル以外の避妊方法を併用してください。

セラゼッタは毎日決まった時間に服用する必要があります。12時間以上時間がずれると避妊効果が薄れてしまいますのでご注意ください。 もし12時間以上ずれてしまった場合は気が付いた時点ですぐに服用し、いつもの時間にも1錠服用してください。ただし、1週間は他の避妊方法を併用してください。

飲み初めの2～3か月は予測不能の不正出血が起こる場合がありますが、通常は飲み続けることで不正出血は無くなっていきます。

保管の際は容器をしっかり閉じなるべく湿気や熱、日光を避けて常温で保管してください。また、誤飲を避けるため子供やペットがいる場合には食品と分けるなど保管場所に細心の注意を払ってください。

副作用

セラゼッタは服用により副作用が起こる場合があります。
以下の副作用は服用を繰り返すうちに体が慣れて低減されていくため治療も不要ですが、程度が気になるようであれば医師にご相談ください。

ただし、以下の症状が現れる場合はただちに薬の使用を中止し医師の治療を受けてください。

特に以下の場合はアレルギー反応のおそれがあるため、緊急の治療を受けてください。

相互作用

セラゼッタは一部の薬剤と相互作用を引き起こし効果を減弱させたり副作用を増強する場合があります。

以下の薬を服用している場合は事前に医師に相談した上で薬を服用してください。

その他にも、デソゲストレルとの相互作用を引き起こす可能性は、処方薬や市販薬からビタミン、ハーブに至るまで数多くの成分が挙げられます。
これらの相互作用はあくまで代表的なもののみで全てについて列挙しているわけではないためご注意ください。

禁忌・注意点

有効成分のデソゲストレルに対してアレルギーがある場合はセラゼッタを使用できません。

以下に該当する場合も同様です。

また、以下に該当する場合には必ず医師に相談し安全性を確認した上で服用してください。