睡眠時間不足の人が多い日本。
慢性的な寝不足や不眠症に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この睡眠不足について、「放置することで将来の認知症リスクが高まる」という研究が最近報告され注目が集まっています。認知症は日本人が最もなりたくない病気とも言われており、避けられるものなら避けたいですよね。
本当に睡眠不足は将来の認知症リスクを加速させるのでしょうか?
不眠と認知症の関連を調査した研究などを参考にしながらその理由と不眠の改善法などをお伝えします!
日本は世界一睡眠不足な国
2021年の経済協力開発機構(OECD)調査によると、日本人の平均睡眠時間は7時間22分でした。
実はこれはOECD加盟国33ヵ国中最下位。
また、日本で睡眠に満足している人は3割しかいないという調査結果もあります。
睡眠不足・不眠はどのような状態?
「忙しくて寝る時間がない」「寝たいのに寝られない」「夜中に何度も目が覚めてしまう」など誰もが1度は経験したことがありますよね。これが数日で改善されれば問題ないのですが、長く続くと体調が悪くなったり、ネガティブ思考になったりと心身ともに不調が出てきてしまいます。
このような状態は睡眠不足や不眠と言われます。
睡眠不足とは
睡眠不足とは、眠りたいのに眠る時間を十分に確保できない状態のこと。
眠気はあっても、仕事やプライベートの都合で睡眠時間を確保できないことが続くと睡眠不足ということになります。
不眠とは
不眠は、眠気が来なくてベッドに入ってもなかなか寝付けない、睡眠の質が悪い状態のこと。
また、不眠が1か月以上続くことでめまいがしたり、倦怠感や疲労感が募ることで日常生活に支障をきたすようになると不眠症になっていしまいます。
不眠症のタイプは大きく分けて4つ。
- 眠りにつくまでに時間がかかる(入眠困難)
- 眠りが浅く途中で何度も目が覚めてしまう(中途覚醒)
- 本来起きる時間よりも2時間以上前に目が覚めてしまい、そのあと眠れない(早朝覚醒)
- ぐっすり眠ったという満足感が無い(熟眠障害)
必要な睡眠時間は人によって違いますので一概には言えませんが、成人の場合、心身の健康を保つためには最低でも6時間、ベストは7時間前後と言われています。
睡眠不足・不眠と認知症はどう関連しているのか
研究によると…
2021年4月20日に「ネイチャーコミュニケーションズ」に掲載された『Association of sleep duration in middle and old age with incidence of dementia』(中高年の睡眠時間と認知症発生率との関連)でその関連性が報告されています。
従来の研究では調査期間が10年未満であったり、65歳以上を対象としたものがほとんだったのに対し、この研究では30年に渡るデータを利用し、50歳・60歳・70歳の7959人分の追跡調査を行っています。
この研究によると、50歳、60歳以上で睡眠時間が6時間以下の場合、通常(7時間)の睡眠時間の人たちに比べて約30%認知症リスクが増加するということです。
また、50歳・60歳・70歳での睡眠時間と認知症の発症に関して、1000人/年あたりの認知症発生率は年齢に関係なく7時間睡眠をとった人がもっともリスクが低い結果となっています。
原因
原因としては、睡眠不足になるとアミロイドβが分解されにくくなることが考えられます。
アミロイドβは認知症発症の原因と考えられており、アミロイドβが脳に蓄積すると、脳の神経細胞が壊されるためです。
また、アミロイドβは脳が活動している時に発生するものなので、睡眠時間が短い場合や眠りが浅いことが多いと蓄積されていき認知症の発症リスクが上がるのではないか、ということです。
「睡眠薬の長期服が認知症のリスクを高めると聞いたことがあるけど?」という方もいるかもしれませんが、これについてはいまだ研究段階で賛否があります。
また、睡眠薬の長期服用と認知症リスクの関連調査に用いられているのはベンゾジアゼピン受容体作動薬(デパス、マイスリー、ハルシオンなど)がほとんどで、その他の非ベンゾジアゼピン系薬などの長期服用と認知症リスクの関連性は今のところ分からないというのが現状です。
不眠の改善方法
睡眠不足の場合は、寝る時間を確保するしかないのですが、不眠や不眠症は寝る時間があっても寝られないという症状なので治療をしていく必要があります。
不眠や不眠症の治療は、非薬物治療と薬物治療があります。
症状に合わせて適した治療を選択する、または非薬物治療と薬物治療を組み合わせて治療していくことで不眠状態を改善に効果があります。
非薬物治療
お風呂に入る
お風呂に入ることで、体の表面と深部体温が上昇します。
深部体温は上昇すると、調整しようとして下降していきます。この下降していく過程で眠気が起きるので湯船につかってしっかり深部体温まで上げると眠気が起きやすくなります。
入浴は寝る1~2時間前で40度くらいのお湯に浸かると良いとされています。シャワーのみだと表面のしか温まらないので、お風呂に入るのが難しければ足湯でもOKです。
同時にリラックス効果もあるので、ストレス解消にも役立つでしょう。
ちなみに、この深部体温を下げるという観点では、入浴後に暖かい飲み物を飲んだり靴下を履くのは逆効果です。
睡眠前にスマホやPCを使用しない
スマートフォンやPCなどのブルーライトは覚醒作用があるため寝る前の使用はなるべく避けたほうが良いです。
また、睡眠前に過ごす部屋の明かりも蛍光灯などの強い光ではなく暖色系の暗めの光にすると◎
これは、睡眠には欠かせないメラトニンが光に反応しやすいためです。朝は光を浴びてメラトニンを貯めることが大事ですが、睡眠のためには、メラトニンを放出することが必要になってきます。
なるべく暗いほうがメラトニンが放出しやすいので、睡眠前は強い光を浴びないようにしてみましょう。
眠れないときは思い切ってベッドから出る
ベッドに入ってから眠れない時間を繰り返すと、「ベッド=眠る場所ではない」と脳が認識してしまい余計に眠れなくなってしまうことも。
15分程たっても眠りにつけなそうであればベッドから出て別の場所で過ごしてみましょう。
薬物治療
薬を使わずに改善すれば良いのですが、なかなかそうもいかないですよね。 「1日に4時間半しか眠らない日が5日続くと不安感や抑うつ傾向が強まる」という研究結果もあり、睡眠不足が精神的にマイナスな影響を与えることは間違いありません。 ですので、すでに不眠の症状がある方は早急に改善するために薬に頼ることが必要な場合も多々あります。
先ほど紹介した睡眠時間と認知症の関連調査からも分かるように、睡眠不足や不眠、不眠症を放置するのは将来のためにも良くありません。 非薬物治療で改善しない場合や仕事などの関係でどうしても生活リズムの改善ができない場合は睡眠薬を服用してみても良いでしょう。
ラククルおすすめの治療薬3選
ここからはラククルで特に人気が高いおすすめの治療薬を3つご紹介しますのでぜひ参考にしてください!
高い即効性・ハイプロン
不眠症治療薬として有名なルネスタやマイスリーと同じ分類の睡眠薬です。
有効成分のザレプロンがリラックス系の神経伝達物質GABAを高めることで、脳の働きを抑え自律神経を整えます。 特に、ベッドに入ってもなかなか眠りにつけない入眠困難の症状改善に優れた効果が期待できる薬です。
服用後15分ほどで効果が現れるため即効性が高い上に、効果の持続が3~5時間と非常に短いのが特徴の超短時間型の睡眠薬になっています。
ハイプロン10mg(hyplon)ソナタジェネリック
ハイプロンは非ベンゾジアゼピン系に分類される睡眠薬で、服用から15分程度で薬が効き始める即効性が特徴で「なかなか眠りにつけない…」という症状に素早くアプローチします。
入眠障害や夜間覚醒の症状が現れた後でも投与可能で、薬の効果が翌日まで持ち越す可能性も低いため利便性が高くなっています。
睡眠サプリ・メラトニン
ハイプロンは副作用が少ないものの、医薬品ですのでもちろん副作用のリスクはあります。 医薬品を使うのは少し抵抗がある方で不眠の症状も軽度の場合は、サプリメントから試してみるのもおすすめです。
メラトニンが増えると体の深部体温が下がり眠気が起きやすくなります。そのため、体内時計をリセットしたり昼夜逆転などの睡眠リズムの乱れを整え、眠りやすくしてくれる効果が期待できます。
メラトニン5mg/10mg/20mg(バイタルミー)
有効成分のメラトニンは睡眠のサイクルを整える作用を持つ成分で、服用によって不眠の症状を緩和に効果が期待できる睡眠サプリです。
メラトニンは安全性が高く副作用もほとんどありません。
入眠困難~中途覚醒まで・フルナイト
ハイプロンなどよりも強めの効果を求める方にはルネスタのジェネリック薬フルナイトがおすすめです。
睡眠障害改善剤としてよく使われるアモバンの改良版とも言われ、アモバン特有の服用後の苦みを抑え睡眠作用を抽出したような薬になっています。
服用から1時間前後で効果が出始め、5時間ほど効果が持続します。超短時間型の中では最も効果時間が長いので、入眠困難に加え、途中で何度も目が覚めてしまいぐっすり眠れない中途覚醒の症状にも効果が期待できます。
効果が強い分、筋弛緩や不安感、味覚変化などの副作用が出やすいため注意が必要ですが、熟眠感は保たれるため睡眠の質が下がる心配はありません。
睡眠不足と認知症の関係のまとめ
睡眠不足と認知症リスクは関連している可能性が高いものの、十分な研究は進んでおらず確実とは言えません。 しかし、長期間続く睡眠不足や不眠は認知症リスクだけでなく心身の不調に直結しますのですぐに改善した方が良いでしょう。
不眠症となると、生活リズムの見直しや非薬物治療だけでは改善しないケースもあると思いますので薬に頼って治療していくのも一つの手です。
非ベンゾジアゼピン系やメラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬、サプリメントなどの副作用のリスクが抑えられた薬であれば、服用を続けても認知症のリスクもそこまで心配はないでしょう。
ラククルでは、今回ご紹介した薬以外にも睡眠をサポートする薬を多数取り揃えていますので合わせてご覧ください!
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投稿者:ラククル管理人
ラククルのコラム・商品登録・サポートなど様々な業務を担当しております。ECサイトの運営は15年になります。これからもよろしくお願いいたします。