
環境省によると、2023年春のスギ花粉飛散量は関東などで過去10年のうち最も多くなるとのことです。
鼻水、くしゃみ、鼻づまりなどの辛い症状で勉強や仕事に支障が出てしまい悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
しかし、花粉症の治療薬としてよく使われる薬でも20種類以上存在するため、自分の症状や用途にあった薬を選ぶのは至難の技…。
今回は、花粉症に効くおすすめの治療薬や、自分に合った薬を選ぶ方法を解説します。
花粉症の治療に良く使われる抗ヒスタミン薬
花粉症は、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれ、鼻水・くしゃみ・鼻づまりが主な症状です。
これらの症状を抑える治療薬として、代表的なのが抗ヒスタミン薬です。
アレルギー症状の原因となるヒスタミンの働きを抑えることで、花粉症の辛い症状を緩和する効果が期待できます。
第1世代と第2世代でも効果や副作用が違う
抗ヒスタミン薬には、第1世代と第2世代があり…
第1世代:効果と即効性が高い
第1世代は効果が強く即効性が高いのが特徴です。そのため、花粉症の症状が出始めてから飲んでも効果が期待できます。
特に鼻水とくしゃみに良く効きます。ただし、その分副作用も強く出やすいので注意が必要です。
第2世代:副作用が少なく日常生活への影響が少ない
第2世代は従来の第1世代に比べ効果は穏やかですが、いわゆる抗コリン作用と呼ばれる口の渇き、便秘などの副作用が軽減されています。
また、眠気が出にくいため、運転をする方や仕事への影響を抑えたい方におすすめです。
鼻水やくしゃみに効くものがほとんどですが、鼻づまりや目のかゆみの改善効果がある薬もあります。
ただし、服用してから効果が出てくるまでに10~14日ほどかかるため、花粉症シーズンの前から飲み始める必要があります。
市販薬として販売されている薬は、第2世代抗ヒスタミン薬が主流になっています。
効果の強さと眠気で比較
代表的な抗ヒスタミン薬を、効果と眠気の強さで比較してみると、上記のようになります。
効果の強いものを選ぶと眠気も強くでる傾向にあり、眠気が出にくいものを選ぶと効果は穏やかになります。
おすすめの抗ヒスタミン薬
抗ヒスタミン薬は第1世代・第2世代合わせて20数種類存在し、それぞれ効果や副作用が違います。
数ある薬の中から、ラククルおすすめの抗ヒスタミン薬をご紹介します。
ジルテック
ジルテックのジェネリック薬セトシップ(Cetcip)
第2世代抗ヒスタミン薬
有効成分にセチリジン塩酸塩を含有しています。
即効性が高いとともに比較的強い効き目が特徴。
鼻づまりや目のかゆみにもアプローチします。
「コンタック」「ストナリニ」という名前で市販もされています。
若干眠気が出やすいですが、比較的即効性に優れ効果の持続時間も長い薬です。
ザイザル
ザイザルのジェネリック薬レボリッド(Levorid)
第2世代抗ヒスタミン薬
有効成分にレボセチリジン塩酸塩を含有しています。
効果はしっかりありつつ眠気はそれほど強くないので、迷ったらザイザル(レボリッド)がおすすめです。
市販はされていない薬です。
ジルテック(セチリジン)の光学異性体(R-エナンチオマー)で、ヒスタミン受容体への結合がより強くなっている薬です。 そのため、ジルテックの半分の量で同じ効果を得られます。
デザレックス
クラリチンの進化版エリアス
第2世代抗ヒスタミン薬
有効成分にデスロラタジンを含有しています。
クラリチンに比べて眠気が出にくく、効果の持続時間も長めに改良されています。
日本では「デザレックス」という名前でも処方されますが、市販はされていない薬です。
食前・食後を問わず服用できる薬かつコスパにも優れているので、始めて花粉症の薬を服用する方にもおすすめです。
アレグラ
アレグラのジェネリック薬フェクシー
第2世代抗ヒスタミン薬
有効成分にフェキソフェナジンを含有しています。
花粉症の薬の中でも断トツで眠くなりにくい薬です。
自動車などの運転をする方でも飲みやすいのでおすすめです。
日本では「アレグラ」という名前で市販されています。
アレルギー性疾患に幅広く使われている薬です。
臨床試験においても、眠気による自動車の運転やワープロの入力への影響はプラセボと差がなかったことが分かっています。
そのため、眠気の心配をすることなく服用することができます。
用途に合わせて選ぶ場合
1日1回の服用でOK
なるべく服用の回数が少なくて効果が持続する薬が良い方にはザイザル、ジルテック、デザレックスがおすすめです。
1日1回の服用で1日中効果が持続します。
ザイザルとジルテックは眠気が出る場合があるので、就寝前に服用する必要がありますが、デザレックスは好きなタイミングで服用できます。
子供も服用できる
第2世代抗ヒスタミン薬は子供でも使える薬が多いです。ただし、薬によって使用可能な年齢が違いますので注意が必要です。
- ザイザル:7歳以上
- ジルテック:7歳以上
- アレグラ:7歳以上
- デザレックス:12歳以上
妊娠中・授乳中でも服用しやすい
妊娠2~4か月は薬の成分によって胎児が悪影響を受ける可能性がありますので服用は避けましょう。
妊娠5か月以降であれば医師へ相談の上、妊婦への安全性が確認されているジルテックやザイザルの服用がおすすめです。
また、デザレックスとアレグラは授乳中の方も使いやすい薬だと言われています。授乳中の方は医師に相談の上こちらの薬も検討してみてください。
花粉症シーズンを乗り越えるために
花粉症の辛い症状を抑えるには花粉情報を参考にしながら、早めに花粉症の対策を始めましょう。
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