消す…とまではいかないにせよルネスタ特有の苦味を緩和・軽減する方法

消す…とまではいかないにせよルネスタ特有の苦味を緩和・軽減する方法

ルネスタと言えば、短時間型で使いやすく依存性も少ない便利な睡眠薬ですが、唯一の欠点として挙げられるのが特有の苦味ですね。

「ルネスタしか効かないのに苦味があるから困っている」という方も多いようですが、2019年に発表された最新の研究結果によると身近な製品で苦味を緩和できる可能性があるようです。

ルネスタの苦味はなぜ起こる?

ルネスタの苦味が発生する流れと仕組み

ルネスタは、服用すると副作用として独特の苦味(などの不快な味覚)が起きることがあります。

これは有効成分のエスゾピクロン自体が苦いというのもありますが、それだけでなく飲んだ後からも唾液から苦味が分泌されるようになり不快な味覚を感じるようになるもの。

なぜこの苦味が発生するのかについては実は良くわかっていない部分があり

  • 有効成分と代謝物が入り混じり独特の苦味を生じている
  • 吸収後に有効成分が唾液腺から再分泌されている

など専門家の間でも諸説あるようですね。

ルネスタの代名詞のようになっている苦味ですが、実はこの副作用は服用した人の3人に1人(36.3%)ほどに対して現れるもので全員が全員苦味を経験するわけではありません。

「苦いらしいから使いたくない」とルネスタを避けている方も多いようですが、むしろ苦味を感じる方の方が少数派です。

その強さも人によって程度がだいぶ違いがあり

太田おいも@Oimo_sa
ルネスタの苦味言うほど苦くないなあ我慢できるレベル
午前9:09 · 2019年11月30日

という方から

碧音@aoto5_72M
今日のルネスタ、クッッッソ苦い
息してるだけでなかなかに苦い苦い風
にがぁぁぁぁぁぁぁぉぅぅい
午前0:47 · 2021年1月21日

という方までかなり個人差が大きく現れてきます。

苦味を緩和するような対策はあるのか

ルネスタの苦味を緩和する対策

結論から言うと、ルネスタを飲む以上は苦味を完全に消し去ることはできません

ですが、最近になっていくつか緩和するための方法も明らかになってきているのでその方法を紹介してまいります。

飲み方

一応はコーティングされているルネスタですが、口に入れた瞬間から溶け始めるので苦味を感じないためにはいかに素早く水で流し込むかが重要となります。

なので、もし不慣れな方や手足が動きにくい方はベタですがオブラートにくるむことで少なくとも服用時に口腔や喉に感じる苦みを解消できます。

特に用量調整のため割った錠剤を服用する場合はコーティングされていない断面部分から非常に強い苦味を感じてしまうので使用を強くオススメします。

みゃう@my4usan
好奇心からルネスタを割って飲んだらありえん苦味で吐きそうになりました(用法を守って内服しましょう)
午前11:39 · 2021年1月21日

服用後の苦味

その後、人によっては唾液腺から苦味が分泌されてきて「朝、苦味で目を覚ます」「毎日半日は味覚がない」といった翌日まで苦味が続く症状が起こることがあります。

製造元のエーザイのサイトには

「服用翌朝の苦味については、起床時の歯磨きで苦味が軽減された報告があります」

引用元:https://faq-medical.eisai.jp/faq/show/1162?category_id=71&site_domain=faq

と記載がありますが、SNSで実践された方たちの報告を見る限り効果を実感できている方は少ないようですね。

画期的?クエン酸で苦味緩和

また、それ以外の対処法では2019年に武庫川女子大学の吉田都博士らにより発表された「飲料による苦味のマスキング」という方法もあります。

これはルネスタの苦味を緩和するような飲料の研究で、水、麦茶、スポーツドリンク、乳酸菌飲料、オレンジジュース、シロップを対象に調査したところ実験の結果では

スポーツドリンク、乳酸菌飲料とオレンジジュースは水に比べてゾピクロンまたはエスゾピクロン溶液の苦味強度を抑制した。

(中略)

本研究は、クエン酸とゾピクロンまたはエゾピクロンとの間の直接的な静電的相互作用により、クエン酸含有飲料によりゾピクロンおよびエゾピクロンの苦味強度を抑制できることを示唆する。

オレンジジュースのようなクエン酸を含む飲料は、摂取したときゾピクロンまたはエゾピクロンの苦味強度を減少させる可能性が示唆された。

引用元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/cpb/67/5/67_c18-00502/_html/-char/ja

と、有効成分のエスゾピクロンとクエン酸の相互作用によって苦味が緩和できる可能性があるようです。

残念ながら日本のクエン酸入りの飲料はたいてい砂糖が入っているので毎日飲むとなると糖分摂取量が心配ですが、画期的な発表であることに変わりはありません。

例えばクエン酸タブレットでも苦味を緩和できるようであれば利便性もグッと高まりますし、一度試してみる価値はありそうですね。

逆にやってはいけない方法

ただし、それ以外のガムやアメなどの嗜好品で苦味をごまかそうとするのは逆効果になる可能性がありオススメではありません。

苦味の原因がそもそも唾液にあるわけですから、唾液の分泌量を上げてしまうような食べ物はNGということですね。

どうしても緩和されない場合は

それでも苦味が我慢できない(緩和されない)ような場合は、やはり苦味のない代わりの睡眠薬を使うという選択肢になるでしょう。

代替薬① マイスリー(ゾルデピム)

まず第一候補として思い浮かぶのは同じ非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬・マイスリーですね。

マイスリーもまた超短時間型の睡眠薬で非ベンゾ系の中では唯一苦味のない薬なので扱いやすくなっています。

医薬品名ピーク時半減期
ルネスタ60分5時間
アモバン70分4時間
マイスリー50分2時間

ただし、ルネスタに比べると作用時間が短いので中途覚醒に対してはやや効果が薄いのとネット通販(個人輸入)では購入できない点がネックかもしれません。

代替薬② ソナタ(ザレプロン)

もしどうしてもネット通販(個人輸入)で購入したい場合はソナタ(ザレプロン)が非ベンゾジアゼピン系に近い効果をもつのでオススメです。

ただし、こちらは摂取後5~15分ほどで起こり半減期も1~1.5時間とマイスリー以上に作用時間が短いのでご注意ください。

ルネスタに代わるZ薬・ハイプロン

ハイプロン10mg(hyplon)ソナタジェネリック

ハイプロン(hyplon)は、コンサーン・ファーマ社が製造・販売している超短時間型の非ベンゾジアゼピン系睡眠薬です。

ソナタと同じ有効成分ザレプロンを同量含むため、安価ながらも高い効果が期待できます。

当サイトでは100錠3,280円~と格安価格にてご用意しております。

代替薬③ セロクエル(クエチアピン)

また、意外なところでは統合失調症治療薬のセロクエルも睡眠薬として使うことができます。

こちらはうつ病や躁鬱、抗妄想・幻覚作用に加えて睡眠作用ももつマルチな役割をもつ薬です。

睡眠薬として使用した場合は超短時間型として機能しピーク時80分で半減期3.5時間とルネスタに近い作用時間をもちます。

入眠・熟睡感不足に効く・セロクエル

セロクエル25mg/100mg/200mg/300mg(seroquel)

セロクエル(seroquel)は、イギリス/スウェーデンのアストラゼネカ社が製造・販売する統合失調症の治療薬です。

有効成分のクエチアピンは幅広い効果をもち双極性障害(躁・うつ)、うつ病、不眠、不安など多くの症状を緩和できる点が特徴です。

最後にもう一言だけ…

正直ルネスタは服用する以上は苦味の副作用リスクがどうしても伴う薬です。

そのため、もしどうしても気になる場合はぜひ自分にあう薬をいろいろな試してみて欲しいですね。

効果のある薬のみ

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