サインバルタと言えば日本でも人気の高いSNRIでうつ・不安から痛み止めまで幅広く用いられるとても便利な薬です。
しかし、ネットの評判を見ると悪い意見が目立っていて「性格が変わる」「廃人になる」など危険な薬としての知名度がやや高めようですね。
今回はそんなサインバルタについて本当に危険な薬なのか、注意すべきポイントを解説いたします。
抗うつ薬サインバルタは一体何が危ないのか?
抗うつ薬サインバルタの危険性について調べているとまずネットで一番に目に入ってくるのは現代ビジネスというサイトの「ブラック精神科医に気をつけろ!」という記事や内海聡医師による「精神科は今日も、やりたい放題」という本ですね。
曰く、「偽薬並みの効果しかない抗うつ薬」「精神科に行くのは自殺と同じ」として特にサインバルタが名指しで槍玉に挙げられているので気になっている方も多いでしょう。
実際、サインバルタは抗うつ剤の中でも効果が強い一方で副作用が出やすいことでも知られていて、主に傾眠、頭痛、倦怠感、吐き気、下痢、便秘などの症状が現れがちです。
1錠飲んだだけで体に異変を感じる方も少なくなくないようで…
実際に服用者が感じる症状は
サインバルタきますよね💦
私も昔サインバルタで気持ち悪さと食欲減退で4日くらい食事をほとんど取れずに体重が-3キロくらい。
危険を察知して医師に相談して中止したことがあります。
慣れるというので、なんとか副作用少なめで過ごせたらいいですね🙏🙏
とSNSでの悪い評判もちらほら見受けられます。
サインバルタは劇薬だから危険?
ちなみに、中には劇薬だから危険と考える方もいるようですが、これはレクサプロもジェイゾロフトもイフェクサーも同じでサインバルタに限った話ではありません。
SSRIやSNRIといった現代の抗うつ薬はたいてい劇薬の指定を受ける成分ですが飲みすぎて死ぬような危険はまずないためそこは心配不要です。
向精神薬の検索語は似たり寄ったり
もし、サインバルタが処方されたら…
そのため、サインバルタなんて「恐ろしくて飲む気になれない」と思ってしまうかもしれませんが、実は悪評についてはあまり気にする必要がありません。
そもそも、抗うつ薬は体質によって合う合わないが大きい薬で10人がサインバルタを使ったとき体に合って治るのが3割合わない人が7割という世界。
言い換えればそもそもお客様満足度が3割しかないわけですから、悪評の方が大きくなって目立って見えるのは当然なのですよね。
アメリカSTAR*D試験の結果
実際サインバルタがうつ病の回復(寛解)に効果のあるのは確かで「この薬のおかげで寛解した」という少数派の意見も見逃してはいけません。
私にとってサインバルタは、ドンピシャな薬でした。
効き目を実感するのに数ヶ月かかりましたが、申し分なく元気になりました。
しかし、担当医によると副作用が強過ぎたり、効果なんて無いという患者さん達も多いとの事でした。
合う薬が、見つかりますように!
医者か薬剤師の方ですか?
いずれにせよプロなら断言しないと思いますが
アナフラニール静注からのサインバルタで寛解した者です
元閉鎖病棟在住です
ボクも、同じような疾患がありまして、サインバルタがなかったら、自傷の危険があります。
さて、ネット上の悪口ですが、確かに悲しくなりますね。大人気ないコメントが多いです。
相手が見えないから、言いやすいという面があるのでしょう。
一度試してみる価値はある
もし、既存の抗うつ薬が自分に合っていなくてサインバルタを試したことがないのであれば一度試してみる価値があるのは間違いありません。
先発薬・サインバルタ30mg/60mg
サインバルタ(cymbalta)は、ドイツのベーリンガー社が製造・販売する抗うつ薬です。
イフェクサーなどと並ぶ第4世代(SNRI)の新しいうつ病の治療薬で、セロトニンとノルアドレナリンの両方に作用する点が特徴。
従来薬の効果に加えて意欲や活動性の低下に対しても有効性を発揮します。
重要なのはサインバルタがどう処方されたか
実際に見るべきなのは「何が処方されたか」ではなく「どう処方されたか」なので、まずはどういう治療プランで何の薬を処方しているのか医師に訪ねてみるのが良いでしょう。
もし医師に聞いてみても「納得できない」「邪険に扱われる」と感じるのであれば、そもそも病院自体を変えても良いかもしれません。特にむやみに多くの種類の薬が処方されている場合は注意が必要です。
もし合わなければ別の薬へ変更を
その上で、もしサインバルタを使用して「症状が改善しない」「体質に合わない」と感じるようであれば変に増量するよりも別の薬への変更を検討してください。
何も抗うつ薬は世界にサインバルタ1つだけということはないので、ジェイゾロフトでもイフェクサーでも自分の体に合った薬がきっとあるはずです。
第4世代(SNRI)抗うつ薬・イフェクサー
イフェクサーは、ファイザー社が製造・販売する第4世代SNRIの抗うつ薬です。
有効成分のベンラファキシンにはセロトニンとノルアドレナリンの両方に作用するため抗うつ・抗不安両方の効果が得られる点が特徴です。
ただし、痛み止めで処方されている場合は要注意
なお、「ブラック精神科医に気をつけろ!」にあった通りもしサインバルタを抗うつ薬としてではなく痛み止めとして処方されている場合は注意が必要です。
最近は適応が変わりサインバルタが疼痛や腰痛の痛み止め目的で処方されることがありますが、この薬は普通の人が痛み止めとして慢性的に使用するにはややリスクが高すぎるためです。
整形外科医は抗うつ薬に詳しいわけでは全くないですし「気づいたら離脱で薬をやめられなくなってる」なんてことにもなりかねません。この場合は例外的に服用を避けて別の手段を検討してもらっても良いでしょう。
離脱症状にご注意を
サインバルタは急に服用をやめると体に一気に不調が出るため、少しずつ減薬していく必要があります。この症状は離脱症状と呼ばれるもので別物ですがイメージ的には禁断症状のようなものと考えても良いかもしれません。
症状としては不安、焦燥、興奮、めまい、感覚の異常、頭痛、悪心などですが程度は結構キツいものです。
しかも、サインバルタはカプセル型のため量が調整できない=減薬しにくいのがさらに薬のやめにくさに一役買っています。
うかつな気持ちから飲み始めて一気に薬漬けに…という可能性もゼロではないため、使用はなるべく避けましょう。
最後にもう一言だけ…
サインバルタに限らず抗うつ薬は悪評も多いですが、うつ病を改善へと導く有効性の高い薬であることは確かです。
寛解を目指すためには、まず自分に合った薬を探すことが第一なので医師に処方された用量を守りつつ「薬はしっかり服用して合わなければ次へ」で色々な種類の薬を試して欲しいですね。
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投稿者:ラククル管理人
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