セロクエルは幅広い効果を持つ便利な薬ですが、副作用の眠気が強く出がちなのがやや難点です。
しかし、その睡眠作用の強さを逆手に取って「眠剤代わりに使えそう」と考える方も中にはいらっしゃるようですね。
ということで、今回はセロクエルを不眠症に使った場合の実際の効果の強さや持続時間について詳しく解説してまいります。
セロクエルが眠剤代わりに使える?
セロクエルはもともと統合失調症の薬なのですが、実は睡眠薬代わりに使えて日本でも実際に処方されることが良くあります。
有効成分のクエチアピンには肝心のドーパミンを抑える他にも強い鎮静作用があり、心を穏やかにしてくれつつ自然な入眠へと誘ってくれる仕組みです。
その実際の効果は睡眠薬のベルソムラやロゼレムといった薬よりも強めで…
たしかに以前睡眠薬で眠れてたときってメイラックス飲んでたもんなぁ。
セロクエルだけでぐっすり寝られるので有り難いです😊
向精神薬としては、効いてるんだか効いてないんだか分からないけど、やっぱり効いてるみたいだ、という感じの薬。
睡眠補助剤としては、入眠を少し手伝って、その後、眠りを深くしてくれる薬。
#クエチアピン #セロクエル
と、多くの方が睡眠薬としてその効果を実感されているのがわかると思います。
悪く言えば副作用で強めの眠気が起こりやすい薬、とも言えますがそれを上手く利用した形ですね。
ちなみにこの薬は他にも脳内の様々な場所に効く成分で、うつ病に不安障害、双極性障害(躁うつ)と幅広い症状に対して有効性が見込める面白い成分となります。
セロクエルの飲み方
この薬は不安や不眠で使う場合は12.5~25mgと少量からの開始で最大でも50mg程度までとなります。
うつや統合失調症で使う場合は50mg~750mgと高用量になるので大量に服用したくなるかもしれませんが、そこまで大量に服用する必要はありません。
また、血糖値が高めだったり糖尿病の気がある方には使えませんのでご注意ください。
睡眠薬としての強さや持続時間
ちなみにセロクエルを睡眠薬として使用した場合は、最も効果時間の短い超短時間型の分類になりスペックは以下の通り。
他の超短時間睡眠薬と比較すると
他の超短時間型ほどではないにせよ即効性があり深い睡眠が増加するので入眠障害や熟眠感欠如に強い薬となっています。
医薬品名 | 立ち上がり | ピーク時 | 半減期 |
---|---|---|---|
ハルシオン | 早い | 70分 | 2.9時間 |
ルネスタ | 早い | 60分 | 5時間 |
セロクエル | やや遅 | 80分 | 3.5時間 |
一方、半減期は3.5時間と効果時間は短めなので中途覚醒や早朝覚醒に対しては不向きなので、これらの症状でお悩みの場合は後述のトラゾニルの使用もご検討ください。
セロクエルの注意点
なお、セロクエルは超短時間睡眠薬の中でも強い部類の薬なので、なるべく他の薬が効かなかった時に使う方が望ましいです。
まずはベルソムラやロゼレムなどの弱い薬から使い始めて、ダメならマイスリーやルネスタ、最後にセロクエルと併用といった具合ですね。
セロクエル以外に利用可能な類似薬
また、このようにベンゾジアゼピン系以外にも睡眠薬として利用可能な薬は実は他にもいくつか選択肢があります。
特にこの手の薬は人により効く効かないが激しくセロクエルが効くとは限らないので覚えておいて損はないでしょう。
メラトニン
メラトニンは睡眠リズムを司る睡眠ホルモンで、直接補充することで>体内時計を整え覚醒と睡眠のメリハリをつけてくれる効果があります。
睡眠薬としてはロゼレムと同じ効果があり、効果のピークまでは1時間で半減期は40分と超短時間型のような特徴を持ちますが、残りの半分は4~8時間じっくり効くので中途覚醒や早朝覚醒に対しても効果が見込めます。
副作用のない睡眠サプリ・メラトニン
メラトニン(melatonin)は日本でもおなじみ睡眠薬のロゼレムと同じ効果を持つサプリメントです。
睡眠リズムの昼夜逆転やなかなか寝付けない入眠障害の改善効果が期待できる成分で、副作用リスクが非常に少なく比較的誰でも安全に使用できる成分となっています。
トラゾドン
トラゾドンは古い抗うつ薬ですが、こちらもセロクエルと同様に副作用に眠気があり睡眠薬として処方されることがあります。
睡眠薬として使用した場合はピーク時まで3.5時間、半減期10時間と立ち上がりの遅く入眠障害には向きませんが、中途覚醒や早朝覚醒に対してしっかり効いて熟眠感もUPします。
ちなみに、僕、トラゾドン飲んでたよ。
ぐっすり眠れてたし、僕は飲み始めでは特に悪いことなかったよ。
その後、しばらくしてから飲みあわせとかが悪くなったりで副作用が出て、他のに変えたのだけど、
僕としては、お気に入り(?)の良い子でした◆
今回紹介した医薬品一覧
睡眠薬としてのセロクエルの効果まとめ
セロクエルは統合失調症の他にもうつ、躁うつ、睡眠障害(不眠症)、不安障害など幅広い症状に効果を発揮する便利な薬です。
…が、この手の薬は必ずしも思ったような効果を発揮してくれないのが難点なので実際は自分に合った薬を模索して探す必要があったりします。
もしセロクエルが合わないようならむやみに用量を増やすのではなく、他の薬と併用してみたり切り替えたり試行錯誤してみると自分にベストな組み合わせも見つかりやすいですよ。
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投稿者:ラククル管理人
ラククルのコラム・商品登録・サポートなど様々な業務を担当しております。ECサイトの運営は15年になります。これからもよろしくお願いいたします。