「ミニピル」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
新しいタイプのピルで、従来のピルは使用が推奨されていなかった方でも安心して使えることから欧米では非常に人気になっています。
とはいえ日本ではあまり認知されていないので、普通のピルとは何が違うの?副作用は?太る?など心配もありますよね。今回はその疑問に答えながら、正しい飲み方や効果について解説していきたいと思います。
ピルの仕組みやミニピルとの違いについて
ピルっていう言葉は知っているけど、どんな仕組みなの? いろいろ種類があるけどミニピルは何が違うの?などの疑問もよく耳にします。
そもそもピルはどのような仕組みなのか、普通のピルとミニピルの違いについて解説します。
ピルの作用の仕組み
通常ピルは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲストーゲン)という女性ホルモンを含有しています。このタイプは混合ピル(コンビネーションピル)と呼ばれます。
一方ミニピルは、黄体ホルモンのみになっています。
ピルによって女性ホルモンを取り入れることで、「ホルモンを分泌して!」という脳からの命令がストップ。卵子の発育や排卵が止まり体が妊娠しているような状態が作られます。
これによって、下記のような効果が期待できます。
- 避妊
- ホルモンバランス安定によるPMS(月経前症候群)、月経困難症などの症状改善
- ニキビや肌荒れの改善
- 月経周期の調整
- 卵巣がんや子宮体がん予防
※これはどのタイプのピルにも言えることですが、経口避妊薬はHIV感染(エイズ)や他の性感染症(梅毒、性器ヘルペス、淋病、クラミジア感染症、尖圭コンジローマ、膣トリコモナス症、B型肝炎など)を防止する効果はありませんので勘違いしないようにしてくださいね。
ピルに含まれる女性ホルモンの働き
卵胞ホルモン(エストロゲン)は、丸みのある女性らしい体を作ったり、肌や血管などの健康を維持するホルモンです。
黄体ホルモン(プロゲステロン)は、排卵後に卵胞から変化した黄体から分泌されます。子宮内膜を充実させ妊娠に備えたり、月経周期などに大きく影響するホルモンです。
また、黄体ホルモンは男性ホルモンであるアンドロゲンに近い作用があり、食欲増進、ニキビや多毛、排卵後の不快な症状(PMS)を引き起こす原因になると考えられています。
ピルにもいろいろな種類がある
ピルはホルモンの含有量や目的の違いから主に5種類に分けることができます。
ピル | 特徴 |
---|---|
高用量ピル | ・ホルモン配合量が50μg以上 ・副作用のリスクが非常に高いためほとんど処方されることはない |
中用量ピル | ・ホルモン配合量が50μg ・効果が出るのが早いため緊急避妊薬として使用されている ・月経移動や月経困難症の改善として処方されることもある ・吐き気、不正出血、湿疹などの副作用が出やすい |
低量量ピル | ・ホルモン配合量が50μg未満 ・避妊、月経移動、月経困難症や子宮内膜症の改善として使用される ・ニキビや肌荒れにも有効 |
超低用量ピル | ・月経困難症や子宮内膜のケアがメインで避妊目的にはあまり使われない ・副作用が少なく抑えられている |
ミニピル | ・黄体ホルモン(プロゲストーゲン)のみの配合 ・授乳中や血栓症リスクの高い35歳以上、喫煙者、片頭痛持ち、肥満(BMI30以上)の方でも使用可能 ・副作用が少なく抑えられているが、ニキビや肌荒れへはあまり効果がない |
普通のピルとミニピルの違い
ミニピルは黄体ホモン(プロゲストーゲン)のみの配合なので、従来のピルを使用できなかった、授乳中や血栓症リスクの高い35歳以上、喫煙者、片頭痛持ち、肥満(BMI30以上)の方でも使用可能になっていることが大きな違いです。
低用量ピルや超低用量ピルと同様に避妊やPMS(月経前症候群)の改善効果も期待でき、その上で副作用が比較的少なく抑えられています。
日本国内では、中用量ピル(緊急避妊薬のアイピルなど)や低用量ピル、超低用量ピルがメインです。
しかし、新しい選択肢として、ファイザー社の「ノリディ」やオルガノン社の「セラゼッタ」といった欧米で人気のミニピルが日本でも少しずつ認知され始めています。
ミニピルのメリット
ここでは、ミニピルのメリットをご紹介します。
- 35歳以上、喫煙者、肥満、偏頭痛持ち、授乳中の方でも使える
- 避妊率99%と他のピルと変わらないほど高い
- 子宮内膜症、PMS(月経前症候群)の改善にも有効
他のピルは使えなかった方でも使える
従来のピルは血栓症を引き起こす場合があり、そのリスクが高くなる35歳以上、喫煙者、肥満の方は処方してもらえませんでした。
また、片頭痛持ちの方は脳梗塞のリスクが上がったり、ピル自体が片頭痛を引き起こす可能性もあるため禁忌とされていました。
これらは、エストロゲンによって起こるとされていますが、ミニピルはエストロゲンを含みませんので血栓症や脳梗塞が心配な方でも使用できるというわけです。
授乳中の方に関しては、エストロゲンが母乳の出を悪くするという理由で服用禁止になっていましたが、エストロゲンを含まないピルなら大丈夫です。
高い避妊効果
ミニピルは正しく服用した場合の避妊率はなんと、99%以上とかなり高くなっています。
これは低用量ピルと遜色ないレベルです。
ただし、エストロゲンとプロゲストーゲンの2種類を配合した経口避妊薬を服用して1年間に妊娠があったのは100人中1人であったのに対し、プロゲストーゲンのみ配合のミニピルは100人中4人だったというファイザー社の実験結果もあり、 若干ではありますが、エストロゲンとプロゲストーゲン2種類配合のピルのほうが避妊率はより高くなっています。
子宮内膜症、PMS(月経前症候群)改善にも
子宮内膜症とは、子宮内膜またはそれに似たものが子宮の内側以外の場所で発生し炎症などを起こす病気。
女性ホルモンによって増殖した子宮内膜が生理で排出しきらず残ってしまうことで起こるとされています。
20~30代で発症しやすく、不妊にも繋がってしまうので、妊娠を望む方にはかなり深刻…
また、増殖した子宮内膜の中にはプロスタグランジンという痛みを引き起こす物質が含まれており、生理痛の原因にもなります。
通常自然に分泌されるホルモンは、月経や排卵に合わせてかなり揺らぎがありますが、 ピルはそのホルモンはバランスの揺らぎ安定させると同時に、子宮内膜の増殖を抑えてくれます。
そのため、そもそも剥がれ落ちる子宮内膜が少ない=子宮内膜症の発生を抑制できる、生理が軽くなる、生理前・生理中の痛みが軽減されるのです。
ミニピルのデメリット
メリットがある一方、どうしても使う上でのデメリットも。
- 毎日同じ時間に服用する必要がある
- 3時間以上ずれると避妊率が下がる
- 生理日の予測が難しい
- 乳がんや子宮頸がんのリスクが微増する
毎日同じ時間に服用しないといけない
ミニピルは、休薬期間を設けずに毎日服用することで効果を発揮する薬です。
習慣化しやすいものの、慣れるまでが少し大変かもしれません。
また、決まった時間から3時間以上空いてしまうと避妊効果が薄れてしまうのがシビアなところ。
正しく服用した場合の避妊率は99%ですが、飲み忘れや時間が不規則になってしまった場合は92~93%に下がります。
ただし、ミニピル「セラゼッテ」は作用時間が比較的長いため12時間以内であればそこまで避妊効果は薄れません。
生理日の予測が難しい
プラセボ(偽薬)が含まれていたり休薬期間を設けるピルの場合は、服用中は生理が来ず、プラセボや休薬によって生理(正確には消退出血)を起こす形になります。
そのため、生理日を把握しやすいのですが、ミニピルは365日同じホルモン量のピルを服用し続けるので「いつだったっけ?」なることも。
乳がんや子宮頸がんのリスクが若干高まる
ミニピルの服用によって、乳がんや子宮頸がんのリスクが少し上がると言われています。
しかし、乳がんは日本人の9人に1人、子宮頸がんは年間約1万人がかかる病気です。
ピルの服用の有無に関わらずリスクはありますので、定期健診などでチェックしましょう。
ミニピルのよくある疑問を解消!
ここからは、ミニピルでよくある疑問について回答していきます。
副作用は?
副作用はかなり少ないですが、、頭痛や吐き気、不正出血が起こる場合もあります。
ただ、他のピルでは吐き気やめまいがひどくて使えなかった場合でも、ミニピルなら副作用を感じずに使用できたという方もいるので体質に左右されるところではあります。
太る?
ピル=太るというイメージを持っている方も多いかもしれませんがこれは間違いで、ピル自体に体重増加の作用はありません。
ただし、黄体ホルモンには、妊娠のために水分や栄養を体内にため込む働きや、食欲を増幅させる働きがあります。
よく、生理前になると浮腫みが気になったり、なんだか食欲が止まらない…と体の変化を感じる方も多いのではないでしょうか。
ノリディは黄体ホルモンを摂取する薬なので、結果的に太るということはあるかもしれません。しかし、ピルが直接的に作用して太るということはありませんのでご安心ください。
生理は来る?
ミニピルは毎日薬を服用するので基本的に生理は来ません。
通常はプラセボ(偽薬)や休薬期間によって、ホルモン含有のない錠剤を飲んでいる間または休薬中に生理(正確には消退出血)を起こす形になりますが、ミニピルにはプラセボや休薬期間がないので生理が起こらない仕組みです。
不正出血の心配はある?
月経以外に性器から出血があることを、不正出血と言います。鮮血の場合もあれば茶色っぽいことも。
ミニピルを服用した場合、飲み初めの2~3か月は不正出血がある場合があります。
ただし、不正出血は飲み続けることで解消される場合がほとんどのようです。
ミニピルの飲み方
ミニピルは1シート28錠のことがほとんど。休薬期間を設けず毎日服用するタイプです。
生理が始まった1日目から服用開始し、毎日同じ時間に服用をします。
決められた時間から3時間以上ずれると避妊効果が下がるので気を付けましょう。
もし飲み忘れてしまったら
飲み忘れに気づいたら、1日以内の場合思い出した時にすぐ服用しましょう。また、その日の分も通常通り服用します。
2回以上連続して飲み忘れてしまった場合は、その周期の服用は中止し、次の月経を待って新しいシートで服用を開始します。
決められた服用時間から3時間以上空いてしまうと避妊効果が薄くなる薬なので、飲み忘れがあった場合1週間はコンドームなど他の避妊方法を併用するのを忘れずに!
ミニピルはどこで買えるの?
現在ミニピルを入手する方法としては、婦人科で処方してもらうか通販サイト(個人輸入代行)で取り寄せるかの2択です。
しかし、日本では未承認の薬であるため、処方してくれる病院やクリニックは少ないのが現状。
病院やクリニックでは処方してもらった場合、1シート2,800円前後のところが多く、加えて初診料・診察料などが1,000~2,000円かかります。
毎日飲み続けるものなのでなるべくコストを抑えたいですよね。
現在製造されているミニピルは海外の薬ですので、コスパ良く手に入る個人輸入代行サイトで購入するのがおすすめ。
個人輸入通販がおすすめ!
個人輸入代行サイトでの販売価格は、1シート2500円前後と割安です。
安いからといって品質が悪いわけではなく、ラククルでは100%正規品を保証しており信頼できるメーカーとだけ取引を行っていますのでご安心ください。
ノリディ350mcg(NORIDAY)ミニピル
ノリディは大手製薬会社ファイザーによるミニピルです。
高い避妊効果がありながら、血栓症のリスクがないので、他のピルではダメだった方におすすめです。
当サイトの場合は1シート(1か月)あたり1,690円~と他の通販サイトと比べてもかなりお手頃になっています。
ミニピルのまとめ
ミニピルは、副作用や血栓症のリスクが少なく誰でも安心して服用できるのが良いところです。
毎日同じ時間に服用しないといけないのが慣れるまでは大変ですが、避妊効果も他のピルに比べて劣るということはありませんしこれからピルを使用したいと思っている方にもおすすめです。
ミニピルも選択肢の1つとして検討してみてくださいね。
ラククルでは、今回ご紹介したミニピルの他にも、中用量ピルや低用量ピル、超低用量ピル、アフターピルまで幅広く取り揃えております。
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投稿者:ラククル管理人
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