インボカナ100mg(Invokana)カナグルジェネリック

インボカナとは

医薬品名

インボカナ(Invokana)

メーカー

ジョンソンアンドジョンソン(Johnson& Johnson Limited)

有効成分

カナグリフロジン水和物(Canagliflozin)

効果・効能

2型糖尿病の血糖コントロール改善/2型糖尿病を合併する慢性腎臓病/ダイエット(内臓脂肪の低減)

剤形

錠剤(tablet)

インボカナは主に2型糖尿病の血糖コントロールに用いられる医薬品です。

選択的SGLT2阻害薬に分類され、糖の再吸収を阻害し体内の余分な糖を尿と一緒に排出する働きがあります。

服用により1日に240kcal～400kcalもの糖が自動で排出されるようになります。体内の糖が減少することで脂肪からエネルギーが消費されるようになるためダイエット(体重減少)効果も期待できます。

ただし、尿中の糖が増加することで雑菌が繁殖しやすくなり残尿などからペニスや膣に重篤な感染症が起こる場合があります。排尿後は性器回りなど陰部を清潔に保つようにしてください。

製造元のジョンソンアンドジョンソン社は1886年にアメリカで創業された製薬会社です。日本でも馴染みのある企業で、医療機器からバンドエイドなど市販の健康用品まで幅広く取り扱っています。 医薬品部門はグループ会社であるヤンセンファーマが担っており、同社の製品はWHOの必須医薬品にも選ばれるなど高い評価を得ています。

効果・効能

インボカナは腎臓の近くの尿細管におけるブドウ糖の再吸収を阻害し糖を尿中に排出する作用があります。

これによって2型糖尿病の血糖コントロールに役役立てられています。また、糖の代わりに脂肪がエネルギーとして使われることで脂肪の蓄積が抑えられ内臓脂肪るダイエット(体重減少)効果も期待できます。

海外の臨床試験(12週間投与)では、カナグリフロジン50㎎で2.2%、100㎎で2.9%、300㎎で2.7%の体重減少が認められています。

その他にも、カナグリフロジンの腎臓の糸球体内圧を低下作用や尿細管での低酸素ストレス軽減による人の炎症抑制など複合的な要因により長期的な腎保護作用を示す効果が期待できると考えられています。

飲み方・使い方

インボカナは100㎎を1日1回朝食前または朝食後に水またはぬるま湯で服用してください。

インボカナには利尿作用があるため適度に水分補給を行ってください。

血糖コントロールに用いる場合は、3か月服用しても効果が得られなければ他の治療法を検討してください。また、服用中にeGFRがが30mL/min/1.73m2未満に低下した場合は服用中止を検討し、継続的にeGFRが45mL/min/1.73m2未満に低下した場合は服用を中止してください。

保管の際は容器をしっかり閉じなるべく湿気や熱、日光を避けて常温で保管してください。また、誤飲を避けるため子供やペットがいる場合には食品と分けるなど保管場所に細心の注意を払ってください。

副作用

インボカナは服用により副作用が起こる場合があります。
以下の副作用は服用を繰り返すうちに体が慣れて低減されていくため治療も不要ですが、程度が気になるようであれば医師にご相談ください。

ただし、以下の症状が現れる場合はただちに薬の使用を中止し医師の治療を受けてください。

インボカナの尿中グルコース排泄促進作用により血糖コントロールが良好であっても脂肪酸代謝が亢進しケトアシドーシスに至る場合があります。以下の症状が現れた場合はただちに医師の診察を受けてください。

これらの症状は、インスリン分泌の低下、インスリン製剤の減量や中止、過度な糖質摂取制限、食事摂取不良、感染症、脱水を伴う場合に起こりやすいためご注意ください。

相互作用

インボカナは一部の薬剤と相互作用を引き起こし副作用を増強したり効果を減弱させる可能性があります。

以下の薬を服用している場合は事前に医師に相談した上で薬を服用してください。

その他にも、カナグリフロジンとの相互作用を引き起こす可能性は、処方薬や市販薬からビタミン、ハーブに至るまで数多くの成分が挙げられます。
これらの相互作用はあくまで代表的なもののみで全てについて列挙しているわけではないためご注意ください。

禁忌・注意点

有効成分のカナグリフロジンに対してアレルギーがある、1型糖尿病の場合はインボカナを使用できません。

以下に該当する場合も同様です。

2型糖尿病を合併する慢性腎不全において、eGFRが30mL/min/1.73m2未満の方にはインボカナの腎保護作用が十分に得られない場合があります。 また、服用によってeGFRが低下したり腎機能障害が悪化する場合がありますので服用しないでください。

また、以下に該当する場合には必ず医師に相談し安全性を確認した上で服用してください。

服用中にeGFRが30mL/min/1.73m2未満に低下した場合は服用継続の必要性を慎重に考慮してください。

インボカナには利尿作用があるため適度に水分補給を行ってください。

服用により尿路感染および性器感染を起こし腎盂腎炎、外陰部および会陰部の壊死性筋膜炎(フルニエ壊疽)、敗血症などの重篤な感染症に感染する場合がありますのでご注意ください。

インボカナ服用中は腎機能や血糖を定期的に検査することをおすすめします。

低血糖を引き起こす場合があるため高所での作業や自動車の運転には十分注意してください。