「世界一売れた薬」としておなじみリピトールは、現在日本でも一番多く使われている便利な脂質異常症治療薬です。
そんなリピトール、最近ではネットで「使うと痩せる」という噂もあるようなのですが果たして本当なのでしょうか?
気になるリピトールのダイエット効果とは…?
リピトールで痩せる説は本当か?
まず、結論から言ってしまいますと残念ながらリピトールは飲むだけで痩せることはありません。
後で紹介しているメディカルダイエットに使われる薬であればまだしも、少なくともリピトールには体重なり体脂肪なりを減らす効果はないということですね。
リピトールという薬の仕組み
確かにリピトールは飲むだけで体内のコレステロール生成を抑えて悪玉コレステロール量を40%以上も低下させてくれる非常に優れた効果をもつ医薬品です。
しかし、そもそも私たちがダイエットのときに減って欲しい脂質はコレステロールではなくて体脂肪(中性脂肪)の方ですよね。
ちなみにざっと違いを説明しておくと以下の通り。
- 中性脂肪
摂取カロリーのうち消費されなかった”あまり”があると肝臓に送られて中性脂肪として合成。作られた後は血液中を流れて皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられる。 - コレステロール
悪者にされがちですが、実はビタミンDの合成や各種ホルモンなどの生成に欠かせない成分。
ただし、コレステロールの中でも悪玉のLDLコレステロールが酸化すると血管壁に蓄積して動脈硬化を引き起こしてしまう。
そして、リピトールが効いてくれるのはコレステロールに対してのみで中性脂肪の方に対しては(ほぼ)効果なし。なので痩せることもないわけです。
中性脂肪が高いと悪玉コレステロールも高くなるから勘違いしがちですが、薬で悪玉コレステロールを下げたからといって中性脂肪まで一緒に下がってくれるわけではないんですね。
むしろ健康な方がリピトールを飲むと…
リピトールは健康な方でも飲むだけで悪玉コレステロールが減るので「悪玉コレステロールが減って良さそう」と思われるかもしれませんが、これも大きな誤りです。
なぜなら悪玉コレステロールは体に悪そうな名前をしているだけで実際体の中では
- すべての細胞の細胞壁を作る原材料
- 脳で使用している栄養を届ける
- ホルモンやビタミンの生成に関与
といったかなり重要な役割を担っているためです。
そもそも、動脈硬化に関わっているのは酸化した悪玉(LDL)コレステロールですから悪玉(LDL)コレステロールの方を駆逐しようとするのはややお門違い。
なので数値が悪化しているわけでもないのに減らしすぎてしまうと、逆に脳のパフォーマンスを下げたり体にも悪影響を及ぼす可能性が出てきてしまいます。
加えて副作用の影響も…
さらに、リピトールはまれに副作用で筋肉が溶ける横紋筋融解症という重篤な症状を引き起こすことがあります。
飲んでも「健康になるどころか副作用リスクを抱えるだけ」となるのでダイエットでこの薬を使う意味が本当にないのが良くわかりますね。
痩せる薬は普通に他の選択肢がある
ということで、残念ながらリピトールで痩せることはできないのですが体重は他の薬で減らすことは可能です。
なぜなら、世の中にはすでに医学的に効果のある痩せる薬が存在していてその選択肢もかなり豊富にあるためです。
では早速、ここからはそんなダイエット薬の一部紹介してまいります。
脂質の吸収を妨げる薬・ゼニカル
ゼニカルは、スイスのロシュ社が製造・販売している肥満治療・ダイエットのための医薬品です。
有効成分オルリスタットが脂肪分解酵素リパーゼのはたらきを阻害するため、食事による脂肪の吸収とカロリー摂取を抑制します。
ゼニカルは肥満治療のために開発されたダイエットのための医薬品で、食べ物から摂取した脂質を便として排出してくれる効果があります。
その量はだいたい1日100~200kcalほどでラーメンや揚げ物など油ものの脂質をなかったことにしてくれます。
コスパの高いダイエット薬ですが、放屁や便漏れなどやや副作用が特殊なのでご注意を。
3日で2キロ痩せた😂🤟
飲むだけで糖質を自動排出・フォシーガ
フォシーガは、世界最大の製薬会社としても知られるアストラゼネカ社が製造・販売する糖尿病治療薬です。
有効成分のダパグリフロジンには糖分を体外へ排出する効果があり、飲むだけでできる糖質制限ダイエットとしてダイエット(体重減少)目的で処方されることもあります。
フォシーガはもともと糖尿病治療薬でしたが、普通の人が服用しても1日60~100gの糖質(240~400kcal)を尿から排出する効果がありダイエット薬としても注目を集めています。
糖が排出されることで体は内臓脂肪からエネルギーを代用するようになり、毎月1kgずつ脂肪分が消費されていく計算となります。要は飲むだけで糖質制限ダイエットと同じ効果が期待できるものです。
やや金額が高めなのと尿路感染症を起こすことがあるのがネックなので、こちらも使用の際は注意事項に良く目を通しましょう。
フォシーガ効果か!
BP下がってきたのも納得できる。圧痕性浮腫はありだが…悪化はない。まだslowだけど。降圧剤は今後減量できるかも。
SGLT2阻害での心保護効果はやはり期待できる?
食欲そのものを抑える薬・プロザック
プロザックは、アメリカのイーライリリー社が製造・販売しているうつや不安障害のための医薬品です。
有効成分のフルオキセチンにより意欲が高まったり憂鬱な気分が改善しますが、副次的に食欲を抑える効果もあります。
プロザックはもともと抗うつ薬ですが、食欲を大幅に抑えてくれる副作用があるためダイエット目的で使用されることがあります。
コスパも高い薬ですが、効果の効く効かないは体質でかなりハッキリ別れるので使う人を選ぶのが難点。
また、長期使用で依存性・離脱症状が生じることがあるのもご注意を。
副作用なかったのが続けれた理由だけどね
やばいのは吐き気ひどくてそりゃ具合悪くて食べれないもん痩せるだろ!こんな痩せ方ありかよwレベルだったw
続けれる薬じゃないとムリー
リピトールダイエットのまとめ
このように、わざわざ痩せるためにリピトールを使わなくても世の中にはすでにこんなにも多くのダイエット薬が存在しているんですね。
なので、もし薬を飲むだけで痩せたいのであればこれらの薬の中から自分のライフスタイルに合った薬を選ぶのが現実的です。
ちなみに、薬はその他にも種類があり全部は紹介しきれていないため興味がありましたらぜひ以下よりご覧になってみてください。
Author
投稿者:ラククル管理人
ラククルのコラム・商品登録・サポートなど様々な業務を担当しております。ECサイトの運営は15年になります。これからもよろしくお願いいたします。