パースピレックスと言えばワキガや多汗症の症状を塗るだけで抑えられる非常に便利な塗り薬です。
なのですが、ネットで検索してみると「長期的に塗るのは体に悪い」「乳ガンになるリスクが…」など良くない情報も多く見受けられます。
実際パースピレックスはどのくらい良くないのか、気になっている方も多いと思うのでその危険性の有無や程度を徹底解説してまいります。
気になる痴呆・乳ガンのリスクは
さて、パースピレックスのリスクについてまず皆さんが一番気になっているのは以下の2つ
- アルツハイマー(痴呆)
- 乳がん
かと思いますので、それぞれ個別にリスクを解説してまいります。
①アルツハイマー(痴呆)のリスク
パースピレックスは有効成分塩化アルミニウムが汗腺の中の水分に反応して毛穴に栓(プラグ)を形成、発汗を防ぐ仕組みになっています。
30代以上の方なら「アルミニウム＝アルツハイマー」の図式が何となく頭にインプットされている方が多いでしょうから、痴呆のリスクが気になるのも当然ですね。
しかし、結論から言ってしまうとパースピレックスでアルツハイマー(痴呆)になることはまずありません。
なぜならパースピレックスの成分が入り込むのは汗腺止まりで皮膚経由では体内に吸収されませんし、仮にされても量としては相当な微量になるため。
アルミは多くの食品に普通に含まれる
- 野菜や穀物
- 海産物
- 食品添加物
- 飲料水
また、アルミニウムは普段口にする食品にも多く含まれていて1日あたり平均3.5mgほど口にすると言われていますが、これが原因でアルツハイマーになったなんて話は聞いたことがないですよね。
アルミニウムは仮に食べたとしても体には吸収されずそのほぼ100%が体外へ排出されるものですから、脳に悪影響を及ぼすようなことはまず考えられません。
野菜や穀物を食べ続けても問題ないのと同じように、パースピレックスを10年単位で使用したとしても何ら問題はないので安心して使っていただいて大丈夫です。
②乳ガンのリスク
その他にも、最近ネットではパースピレックスで乳ガンの危険性が高まるとも噂されているようです。曰く
- 乳腺の末端は脇の下まで発達している
- なので脇の下にパースピレックスを塗るとアルミニウムが乳腺に入り込む
- 乳ガンを誘発する原因になる
との理屈なのですが、こちらもアルツハイマー(痴呆)と同様でそもそも塩化アルミニウム自体が皮膚から吸収されないですし、仮にごく微量されたとしてもほぼ100%体外に排出されるため問題ありません。
そもそもこの問題は研究により2014年の時点で「アルミニウムを含む制汗剤や化粧品が乳ガンのリスクを高める根拠はなし」と結論付けられているので、心置きなくつかっていただいて大丈夫です。
結論：パースピレックスの安全性は
ということで、パースピレックスは長期使用しても副作用のリスクの少ない薬ですし塩化アルミニウムで体に耐性ができたり中毒になることもありません。
心配されるような重篤な副作用はないので、多汗症やワキガに悩む方であればまず最初に試すべき第一選択の治療と言えるでしょう。
パースピレックスは当サイトでもメーカーから直接買い付けの正規品を取り扱っていますので、汗でお悩みの方であればぜひご利用をご検討ください。
飲むだけで全身の発汗を抑える薬も
パースピレックスは効果が高く副作用の少ない優れた制汗成分ですが、それでも塗布して「体に合わなかった」「効果が薄かった」となる方も中にはいます。
そんな時でも併用・代用できて強力な制汗作用を持つ薬がプロバンサインです。
相乗効果をもたらすプロバンサインとは
プロバンサインは抗コリン作用というパースピレックスとは異なる仕組みにより飲むだけで全身の発汗そのものを強力に抑える効果をもつ薬です。
痒みやかぶれが起きたりパースピレックスが合わない方でも使えますし、汗を止める仕組みが異なるので併用すれば発汗をダブルでブロックすることも可能です。
おおまかに特徴をまとめてみると以下の通り。
メリット
- 全身の発汗が強力に抑えられる
- パースピレックスが塗れない顔、頭皮、手の平などの発汗も抑えられる
- 錠剤を飲むだけで良いので使用シーンを選びにくい
デメリット
- 楽天など大手では取り扱いがなく購入サイトが限られる
- 全身の発汗が抑制されるので夏は熱中症リスクがある
- 確かな効果がある医薬品だけに副作用リスクもある
パースピレックスとプロバンサインの違い
| 医薬品名 | 効果 | 効果範囲 | 即効性 | 持続時間 | 主な副作用 |
|---|---|---|---|---|---|
| パースピレックス | 強力 | 塗った場所 | 1週間 | 2～5日 | かゆみ、かぶれなど |
| プロバンサイン | かなり強力 | 全身 | 5～15分 | 5時間 | 眼の調節障害、口渇、便秘、排尿障害、発疹など |
(※←左にスワイプできます)
プロバンサインの良い口コミ
プロバンサインの悪い口コミ
あと効きすぎてあんまり汗出なさすぎてもこの季節は逆に熱中症とか危ないので敢えて効果を下げるために食間食後に服用ってのも個人的にはおすすめです。
みなさん色々大変だと思いますが脇汗ならパースピレックスもあるし何とか上手いこと工夫して乗り切っていきましょう。
その効果のほどは上記の通りで、強力に症状を抑えることができるため多汗症・ワキガ治療でクリニックでも用いられることがあるほど。
なお、パースピレックスとプロバンサインはシーズン前につきともに品不足気味となっているためお早めにご注文ください。
飲むだけで全身の発汗を抑える・プロバンサイン
プロバンサイン(propantheline)は飲むだけで発汗を強力に抑える多汗症やワキガの治療薬です。
有効成分プロパンテリンの抗コリン作用により全身の発汗が抑えられるため、手や頭皮など薬が塗りにくい部位の制汗にも有効です。
汗が出てないのに臭いがあるケースでは
ちなみに汗は雑菌を洗い流して繁殖を防ぐ役割ももっているので、人によっては止めてしまうことで逆に雑菌が増殖し臭いが出てしまうことがあります。
特に「汗は出ていないけど臭いだけが強調されている」ケースではその可能性が考えられるので、そんな時は市販の抗菌作用のあるデオドラントと併用することで改善が見込めます。
もし副作用が出た場合の対応は
また、パースピレックス(塩化アルミニウム)は全くノーリスクで使用できるわけではなく、医薬品として効果が期待できる分だけ(程度は人それぞれですが)副作用も出ることがあります。
特に多く見受けられるのは以下の症状です。
パースピレックスの主な副作用
- かゆみ、かぶれ、炎症
- (刺すような)痛み
使用している方の70%が少なからず感じることがあるとされていて、こちらの方が痴呆や乳がんよりよっぽど身近で深刻です。
中でも9%ほどの方が特に強く感じるとも報告されていて、正直体質の合う合わないがありますので代わりに前述のプロバンサインで代用を検討してみてください。
熱中症のリスクにご注意
また直接的な副作用ではありませんが、パースピレックスやプロバンサインで発汗止めるということは副次的に熱中症のリスクが高まるということでもあります。
もちろんこれは手や足、脇、陰部など面積の少ないスポットで使用する分には何の問題ないのですが、効果範囲が広くなればなるほど注意が必要です。
代償性発汗でお悩みの方などもそうですが、使用が問題ないか気になる方はあらかじめ医師に相談した方が良いでしょう。
副作用が起きる場合の対策
多少の副作用であれば継続しているうちに軽減されていくこともあるので無視して使い続けても問題ありませんが、やはり不快なことには代わりありません。
もし、どうしても気になる場合は
- 精製水で少し薄めてみる
- 下地に保湿剤を塗ってみる
といった身近な製品でも副作用の軽減・予防につなげることができますので、気になるようであれば試してみると良いでしょう。
ただし、アレルギーでなくとも皮膚が弱いと症状が起きることがあるので、もし症状の程度が強かったり続く場合はいったん使用をやめて皮膚科医に相談してください。
今回紹介の汗を止める医薬品一覧
このように、現在は手術をしなくても塗ったり飲んだりするだけでワキガや多汗症の症状を抑えることも可能となっています。
いずれも効果は高いものなので、もし手術を迷っていたり副作用が気になって使用をためらわれているようであれば、まずは副作用リスクの少ないパースピレックスの方からぜひ一度使ってみると良いでしょう。
