アドエアは吸うだけで喘息の症状をコントロールできる優れた薬です。
…が、エアゾールとディスカスで吸入回数が違うので慣れていないとつい間違って多く吸いがちな薬でもあります。
2回3回と使ってしまったら危険な副作用などがあったりするのか…?今回はアドエアの副作用について解説いたします。
アドエアは吸いすぎるとどうなる?
結論から言うとアドエアは副作用の少ない薬なので、多少吸いすぎてしまっても自覚症状がないようであれば特に問題はありません。
ただ、アドエアには2種類の有効成分が含まれていて、ステロイドの方は増やせても気管支を開く薬の方は増やすと副作用が出やすい傾向があります。
気管支を開く薬の量はアドエア500でも抑えられているので…
種類 | ステロイド | 気管支を開く薬 |
---|---|---|
アドエア100 | 100μg | 72.5μg |
アドエア250 | 250μg | 72.5μg |
アドエア500 | 500μg | 72.5μg |
アドエア100を一番弱いからと言って油断して吸いすぎてしまうと以下の症状が出やすくなってしまうので要注意です。
吸いすぎた場合の副作用
- 頭痛
- 動悸
- 手の震え
副作用が出る=即座に危険、というわけではありませんがもし症状が続いたり程度が重い場合には医師に相談してみても良いかもしれません。
エアゾール型ジェネリック・セロフロ
セロフロインヘラー(seroflo inhaler)はシプラ社が製造・販売するアドエア・エアゾールのジェネリック薬です。
アドエアと同じ有効成分サルメテロールが含まれていて、こちらは特にエアロゾル型の吸入薬となっています。
発作や不調をコントロールするなら
なお、アドエアは間違って2回3回吸いすぎてしまう分には問題ありませんが、症状を抑えるために多く服用するのであればそれは間違いです。
というのも、アドエアは喘息薬の中でも長期管理薬という長期間使ってはじめて効果を発揮するタイプの薬で、発作に対しては即効性がないため。
発作には即効性の高い薬を
どうしても息苦しくて辛い場合は発作治療薬として即効性の高いメプチンやサルタノールといった薬がありますので、そちらを活用してください。
辛い発作をしっかり抑える・アスタリンHFA
アスタリンHFA(asthalin)はシプラ社が製造・販売する喘息薬で喘息の発作や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の症状を抑える効果が期待できます。
日本でも良く使われるサルタノールのジェネリック薬で、効果はそのままに安価でコストパフォーマンスに優れるのが特徴です。
(※有効成分名はサルメテロールとサルブタモールで似ていますが即効性や持続時間など効果は全然違うものなのでご注意ください。)
ただし発作治療薬だけを使うのもNG
発作治療薬は吸入により発作を一気に抑えてくれる便利な薬ですが、心臓に負担がかかる薬なのでこちらも多用は禁物です。
喘息の方は症状がない時も内部では炎症が起きている状態なので、一時改善したからと言って途中で薬を辞めてしまわず医師の指示通り使い続けることが重要です。
喘息治療は症状がなくても長期管理薬で体調をコントロールしつつ万が一の発作時には発作治療薬、が基本なので体調が良くてもアドエアは使い続けてください。
喘息の長期管理薬
- アドエア
- シムビコート
喘息の発作治療薬
- サルタノール
- シムビコート(軽度)
新型コロナにも効くって本当?
また、最近では喘息患者の新型コロナ感染数が少ないとしてアドエアをはじめ喘息薬が予防に役立つのではとも一部で噂になっているようです。
それにより必要以上に服用する方もいるかも知れませんが、少なくとも現時点ではアドエアが予防に効果があるということはなく国内外で特にそういった報告も見受けられません。
喘息薬全般が検索すると候補に「コロナ」と出るようですが、効果の有無とはまた別の話なのでご注意ください。
今回紹介した医薬品一覧
アドエア過剰摂取の危険性のまとめ
重ねての内容になってしまいますが、喘息の症状を改善するなら普段使いはアドエアで発作時はサルタノールが基本です。
最近の喘息薬は非常に優秀なのできちんと使い分けることで喘息の症状も完治とは言わないまでも相当抑えることが可能となっています。
調子が悪いときだけアドエア、普段遣いでサルタノールは寿命を縮めてしまうNG行動になるのでくれぐれもご注意ください。
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投稿者:ラククル管理人
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