エスゾピック(Eszopic)1mg/2mg/3mg(S‑Zopic)ルネスタジェネリック

エスゾピック(Eszopic)とは

医薬品名

エスゾピック（Eszopic）

メーカー

（Lloyd Laboratories, Inc.）

有効成分

エスゾピクロン（Eszopiclone）

効果・効能

不眠症(睡眠障害・入眠障害)の改善

剤形

錠剤(tablet)

特徴と作用機序

エスゾピックは「Z薬（非ベンゾジアゼピン系）」と呼ばれる分類に属し、GABA受容体に働きかけて中枢神経を鎮静させ、自然な入眠を促します。

即効性がありながら、翌朝の眠気が残りにくいとされており、入眠障害や中途覚醒の改善を目的とした治療に適しています。

使用目的と適応

いずれも医師による診断・指導のもとで使用されることが推奨されます。

効果・効能

エスゾピック（Eszopic）は、有効成分のエスゾピクロン（Eszopiclone）を配合した非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

中枢神経に作用してリラックス状態を促し、自然な眠りへと導きます。入眠困難や途中で目が覚める症状を改善し、睡眠の質そのものを向上させます。

症状：入眠障害

寝つきにくい夜でもスムーズに入眠できるようサポート

不安やストレス、生活リズムの乱れなどが原因で「布団に入っても眠れない」という悩みを抱える方に、エスゾピックは効果的です。

GABA受容体に作用することで、脳の過剰な覚醒を抑え、自然な眠気を引き出します。その結果、寝つきまでの時間（入眠潜時）を短縮し、スムーズな入眠へと導きます。

症状：中途覚醒

夜中に何度も目が覚める回数を減らし、ぐっすり感を向上

中途覚醒（睡眠の途中で目が覚めてしまう状態）は、睡眠の質を著しく下げます。

エスゾピックは適度な持続性を持ち、夜間の覚醒を防ぎながら深い睡眠状態を維持することで、朝起きたときの「しっかり眠れた」という実感を得やすくします。断続的な睡眠から、より連続的で回復力のある睡眠へ。

症状：早朝覚醒

朝早く目覚めてしまう問題を軽減し、必要な睡眠時間を確保寝つきにくい夜でもスムーズに入眠できるようサポート

「いつも夜明け前に目が覚めてしまう」「目覚めた後に再入眠できない」といった早朝覚醒にも、エスゾピックは効果を発揮します。

作用時間が約6時間前後あるため、適切な睡眠の持続時間を確保しやすく、日中の集中力やパフォーマンスにも好影響を与えます。

症状：睡眠の質の低下

浅い眠りを深く、自然な睡眠サイクルを整える

ただ「長く眠る」だけでなく、「質の高い深い睡眠」を得ることが、翌日のスッキリ感に直結します。エスゾピックは、睡眠の質を左右するノンレム睡眠の時間を増やすとされ、浅い眠りから深い眠りへと導くことで、身体と脳の回復を効率よくサポートします。

睡眠のリズムが整えば、自律神経の安定や生活全体の改善にもつながります。

飲み方・使い方

エスゾピックは、使い方を正しく守ることで、安全かつ高い効果が期待できる睡眠薬です。就寝直前の服用、適切な用量、医師の指導を守ることで、あなたの睡眠の質を大きく改善できます。

服用のタイミング

就寝直前（ベッドに入る直前）

服用回数

1日1回

用量の目安（成人）

最初は就寝前に1ミリグラム（mg）を服用してください。医師は必要に応じて用量を調整する場合があります。ただし、通常は1日3mgを超えることはありません。

用量の目安（高齢者）

最初は就寝前に1mgを服用してください。医師は必要に応じて用量を調整する場合があります。ただし、通常は1日2mgを超えることはありません。

用量の目安（小児）

使用および投与量は医師が決定する必要があります。

服用方法

コップ1杯の水でそのまま飲む。噛まずに服用することアルコール入り飲料

用量調整の考え方

年齢や体質、他の薬の併用状況によって適量は変わります。自己判断で増量しないことが大切です。

初めて使用する場合

1mgで開始（副作用リスクを減らすため）

中等度の症状

2mg（一般的な維持量）

重度の不眠／再入眠困難がある場合

3mg（最大量）※医師の指示がある場合のみ

食事との関係

空腹時の服用が推奨されます。食後すぐの服用では、吸収が遅れ、効果発現が遅くなる可能性があります。

使用時の注意点・併用注意・禁忌事項

服用にあたっては、以下の点に注意してください。

• 連用に注意:依存性はベンゾ系に比べ低いですが、2週間以上の連続使用は医師に相談。
• 急な中止は避ける：急な断薬で不眠が悪化することがあるため、段階的に減量するのが理想です。
• アルコールとの併用禁止：車の運転や機械操作は控えること。
• 他の中枢神経抑制薬との併用に注意：鎮静作用が増強され、呼吸抑制などのリスクが高まります。
• 翌朝の眠気や注意力低下に注意：抗うつ薬・抗不安薬・抗ヒスタミン薬などは相互作用の可能性があります。
• 妊娠・授乳中の使用は原則避ける：胎児や乳児への影響が不明なため。

副作用

エスゾピック（有効成分：エスゾピクロン）は、即効性と使いやすさで多くの不眠症治療に利用されていますが、すべての薬と同様に副作用のリスクがゼロではありません。

このページでは、報告されている副作用を頻度別・症状別に整理し、対策や医師への相談の目安を丁寧に解説します。

よく見られる副作用（比較的軽度）

口の苦み・金属っぽい味

舌や喉に残るような味覚異常が出ることがあります。これはエスゾピクロン特有の副作用で、服用後にすぐ横になる・水を多めに飲むことで軽減されることがあります。

眠気・だるさ（翌朝まで続く）

特に高用量（2〜3mg）や高齢者では、翌朝まで効果が残ることがあります。起床後の眠気や注意力低下がある場合は用量の見直しを検討しましょう。

口の乾き・軽い頭痛

一過性の症状として現れることがあります。水分をこまめに取り、症状が数日以上続く場合は医師に相談を。

その他の一般的な副作用

• 寒気
• 咳
• 熱
• 嗄声
• 腰や脇腹の痛み
• 排尿時の痛みや困難
• 眠気または異常な眠気

その他のあまり一般的ではない副作用

• 膀胱の痛み
• 血尿または濁った尿
• 混乱
• 下痢
• 落胆
• 恐怖や緊張
• 悲しい気持ちや空虚感
• 頻尿
• 不快感や病気の一般的な感覚
• 頭痛
• イライラ
• 関節痛
• 食欲不振
• 興味や喜びの喪失
• 筋肉の痛み
• 吐き気
• 神経痛
• 鼻水
• そこにないものを見たり、聞いたり、感じたりすること
• 震え
• 喉の痛み
• 発汗
• 集中力の低下
• 睡眠障害
• 異常な疲労感や脱力感
• 嘔吐

注意すべき副作用（頻度は低いが慎重な観察が必要）

異常行動・夢遊状態（睡眠関連行動）

睡眠中に意識がないまま歩く、食べる、会話するなどの行動がまれに報告されています（複雑睡眠行動）。このような行動が出た場合はすぐに服用を中止し、医師に報告してください。

記憶障害（前向性健忘）

薬を飲んだあとの行動を覚えていないといったケースがあります。服用後はすぐに就寝する習慣を徹底してください。

めまい・ふらつき

特に高齢者やアルコール併用時に注意が必要です。転倒リスクを避けるため、立ち上がるときはゆっくりと。

重篤な副作用（極めてまれ／ただし即対応が必要）

下記のの症状が見られた場合は、ただちに服用を中止し、医療機関を受診してください。

• アナフィラキシー反応（発疹・呼吸困難・むくみ）
• うつ症状・不安感・攻撃的行動の悪化
• 呼吸抑制（他の中枢神経抑制薬やアルコールとの併用時）

過剰摂取の症状

過剰摂取による以下の症状のいずれかが現れた場合は、直ちに救急処置を受けてください。

• 意識の変化または喪失
• 呼吸困難または呼吸困難
• 不規則、速い、遅い、または浅い呼吸
• 唇、爪、または皮膚が青白くまたは青白くなっている
• 眠気または異常な眠気

相互作用

エスゾピック（エスゾピクロン）は、不眠症治療に広く使用される非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬ですが、他の薬剤やアルコールとの併用には注意が必要です。

ここでは、安全に使用するために知っておきたい「相互作用のリスク」について、わかりやすく解説します。

中枢神経抑制薬との併用による影響

これらの薬剤はすべて中枢神経に作用するため、併用すると眠気や判断力低下が強く出ることがあります。車の運転や機械操作には特に注意が必要です。

抗不安薬（ジアゼパム、ロラゼパムなど）

眠気・ふらつき・呼吸抑制のリスクが増大

抗うつ薬（三環系・SSRI・SNRIなど）

鎮静作用が強まり、注意力低下や集中困難の可能性

抗ヒスタミン薬（アレグラ、ジフェンヒドラミンなど）

相乗的な眠気を誘発するおそれ

肝代謝酵素（CYP3A4）に影響を与える薬剤

エスゾピクロンは肝臓で主にCYP3A4酵素によって代謝されます。この酵素に影響を与える薬と併用すると、薬の効果が増減する可能性があります。

ケトコナゾール（抗真菌薬）

エスゾピックの血中濃度が上昇 → 過度な鎮静作用のリスク

リファンピシン（抗結核薬）

エスゾピックの代謝が促進され、効果が減弱するおそれ

クラリスロマイシン（抗菌薬）

相血中濃度の上昇により副作用リスクが増加する可能性

これらの薬を服用している場合は、必ず医師に相談のうえ用量を調整する必要があります。

他の睡眠薬やサプリメントとの併用にも要注意

エスゾピックを使用している間は、他の睡眠導入薬や睡眠補助サプリメントとの併用にも細心の注意が必要です。

例えば、ゾルピデム（マイスリー）など他のZ薬（非ベンゾジアゼピン系睡眠薬）との併用は、眠気やふらつき、認知機能の低下などの副作用が増強される可能性があります。

複数の睡眠薬を併用することで入眠効果が高まると思われがちですが、実際には副作用のリスクが飛躍的に上がるため、医師の明確な指示なしでの併用は絶対に避けてください。

また、メラトニンやGABA、グリシンなどの睡眠を促す成分を含む健康食品・サプリメントも、エスゾピックの効果を増幅する可能性があります。

特に高齢者や体質的に代謝が遅い人では、翌朝まで眠気や集中力の低下が続くケースも報告されています。

禁忌・注意点

エスゾピック（エスゾピクロン）は効果的な睡眠薬として広く使われていますが、すべての人に安全とは限りません。

持病や体質、他の薬との関係によっては使用を避けるべきケース（禁忌）や慎重な使用が必要な状況があります。

ここでは、事前に確認すべき禁忌・注意点を解説します。

使用を避けるべき禁忌（絶対に服用してはいけない方）

エスゾピクロンに過敏症のある人

過去に発疹、呼吸困難、アナフィラキシーなどのアレルギー反応を経験したことがある場合、再服用は非常に危険です。

重度の肝障害がある人

薬の代謝が著しく遅れるため、血中濃度が上昇し、副作用（呼吸抑制、強い鎮静作用）リスクが高まります。

妊婦または授乳中の方（原則禁忌）

胎児や乳児への影響が否定できず、安全性が確立されていません。使用は医師の判断による特別なケースに限られます。

使用にあたって注意が必要な方（慎重投与）

エ高齢者（65歳以上）

代謝・排泄機能が低下しているため、少量から開始するのが原則。翌朝の眠気や転倒事故に注意が必要です。

うつ病や精神疾患を抱えている方

自殺念慮や幻覚、異常行動などが誘発される恐れがあります。精神科医の指導のもとで使用する必要があります。

呼吸器疾患（COPD、睡眠時無呼吸症候群など））

呼吸抑制の副作用が悪化する可能性があるため、慎重な評価が求められます。

エスゾピック服用後の行動制限

エスゾピック服用後は下記の行動は、薬の効果が残る時間帯に重大な事故を引き起こす要因になり得ます。

• 運転や機械の操作は厳禁
• 飲酒との併用は絶対に避ける
• 就寝直前に服用し、十分な睡眠時間（7時間以上）を確保する

医師に伝えておくべき情報